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こんな目標を立ててはいけない [目的と目標]


新年ですが、新しい目標は立てられましたか?
目標とは、以下の条件を満たすものを言います。
(※これ、とっても大切ですよ!!!絶対に覚えておいてください)
過去に「SMARTの原則」を紹介させていただきましたが、わかりやすく3つに絞ってあります。

①達成したかどうかが分かる
②現実的で、努力すれば必ず達成できる
③期限が明確である

この3条件に当てはまらないものは目標とは言えません。
それは目標と言ってはいけないものです。
では、何と呼ぶべきか?
「夢」ですね。
あるいは「目的」でも良いでしょう。
上記、3条件はこのように使ってください。
お子様に対して・・・


「今年の目標は決まった?」
子供
「うん!○○こと。」

ここで、例えば、○○の内容が、

テストで100点を取る →×(期限が不明確)
理科の勉強を頑張る →×(達成したかどうかの検証が不可能)
毎朝早起きする →×(達成したかどうかの検証が不可能)
2月の期末テストで満点を取る →×(現実的でない←人によりますが・・)
部活動と勉強を両立する →×(達成したかどうかの検証が不可能)

となり、どれも目標とは言えません。
上の内容を目標に書き換えるなら、このようになります。

テストで100点を取る→1学期の中間テストの数学で100点を取る
理科の勉強を頑張る→理科の家庭学習を週に3時間行う
毎朝早起きする→登校日は必ず6時30分に起床する(今年中)
2学期の期末テストで満点を取る→2学期の期末テストで400点(過去最高は390点)を取る
部活動と勉強を両立する→部活動は一日も休まず、勉強は毎日30分以上机に座る(今年中)

「現実的で、努力すれば必ず達成できる」の条件からすれば、もう少し低く設定してもいいように思える目標が多いですが、上のようにすれば一応3条件は満たしています。
「テストで100点取る」というのも、それを今年中と解釈すれば、目標の3条件を満たしていることになりますが、このようにある一定の時点で達成の可否が判明するものに関しては、いつのテストなのかまで明確にした方が良いでしょう。
それに対して、「家庭学習を3時間」のように継続して行う目標は、あらかじめ(目標を立てた本人の中では)今年いっぱいが期限となっているはずなので、あえて期限を設ける必要はありません。

このように見ていくと、目標設定で一番失敗しやすいのは、①の「達成したかどうかが分かる」という点になるのがお分かりいただけるかと思います。
実際、子供たちの立てた目標を見ていくと、この部分が満たされていないものが多いです。
さて、ここからが今日の重要な点。
なぜこうなってしまうのでしょう?
最も大きな理由は、本気で目標を達成するつもりがないからです。
目標を曖昧にしておけば、それをやり切る責任が不明瞭になります。
「理科を頑張る」
それ自体は素晴らしいことですが、このように言えば、勉強をしなくても言い逃れは簡単です。
子供に限りません。
こういう目標を掲げる大人は意外に多いものです。
そして、一年後にはそんな目標を立てたことすら、忘れているのです。
自己満足の目標しか立てることの出来ない「夢見る夢子ちゃん」になってはいけません。
「達成したかどうかが分かる」目標にするための方法は簡単です。
目標を「数字」で表すと、必ずそうなります。
ですので、目標を立てる際には、そこに数字が入るように意識させてください。
年初に子供が目標を立てたら、お父さんお母さんは本日お話させていただいた3つの視点から「突っ込み」を入れてあげると良いでしょう。

「頑張るとは一日何時間勉強するっていうこと?」
「それは本当に達成できるの?」
「それをいつまでに達成するの?」

このようにして、きちんとした目標に修正してあげると良いと思います。
さて、今年の目標は何にしましょう?

今年の目標を立てましょう [目的と目標]


新年、あけましておめでとうございます。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
本年度もどうぞよろしくお願いいたします。

年始は気持ちを新たに切り替えるためのいいタイミングですね。
何をすればいいのかと言えば、目標を立てることです。
夢と目標の違いは大丈夫でしょうか?
具体的で、計測可能で、達成可能で、現実的で、期限が明確なのが目標ですよ。
夢は力を与えてくれるものではあるけれども、具体的ではありません。
目標は長期目標を1年、中期目標を3ヶ月、短期目標を1ヶ月くらいで考えると良いのではないでしょうか(ここに明確な決まりはありません)?
計測可能でなければならない理由って何でしょう?
それは、そうでなければ、検証が不可能で、具体的な改善策を考えることが出来ないからです。
経営管理では、目標をPDCAサイクルで管理します。
これは、「計画→実行→確認→対策実行」の順でまわすと習います。
同じことは勉強でも活かせます。
目標を達成出来なかった場合は、理由をしっかりと考えて、次の一ヶ月ではそれを達成出来るようにしなければなりません。
そして3ヶ月先の目標達成につなげるようにするのです。
ということは、1ヶ月先の予定よりも先の予定の方がゆとりを持った計画である必要があります。
1ヶ月目に目標を達成出来なくて、それが理由で先の予定がすべて狂うのでは目標の意味がありませんから。
夢とは虹のようなものです。
それを掴めなくても良いのです。
前に進めば、その分だけ前に進んでしまう・・。
そしてそれを一生追いかけるのです。
夢は叶ってしまわないほうがいいという側面すらあります。
燃え尽き症候群になって、脳の活力が低下してしまうからです。
しかし、目標は違います。
必ず達成しなければなりません。
目標を立てても、立てても、達成しない人がいます。
大人にも子供にもいます。
これを「負け癖」と言います。
「負け癖」は厄介です。
一度、「負け癖」が付き始めると、何回でも負け続けます。
本当にタチが悪いです。
それに対して「達成癖」のついている人は、目標を達成しないと気がすみません。
そうしないと何か気持ち悪いのです。
これは大人でも子供でも例外はありません。
要するに「正のスパイラル」と「負のスパイラル」があるのです。
どちらを選ぶかは自分次第ですが、「負のスパイラル」に乗り続けるといつの間にか取り返しのつかないことになります。
では、「負け癖」のついてしまった人間が「正のスパイラル」に乗るのはどうすればいいのでしょう?これは実はカンタンなことなのです。
高すぎる目標を設定しないことです。
総じて、理想主義的な人は(夢見がちな子供は)、高すぎる目標を設定しがちです。
親が誤った理想を押し付けることで、無理矢理そうなってしまう子供もいます。
親の期待にこたえなきゃという健気な子供もいます。
何百人もの子供と接してきて、確信を持って言えることがあります。
どんな子供でも親の期待に応えようと、いつも一生懸命なのです。
ただ、残念なことに親の期待は、いつも子供のその時点での能力よりも高すぎます。
結果的に無理な目標設定になってしまうのです。
そして、「負け癖」がついてしまいます。
そうではなくて、「本当に達成出来るのか?」を常に見極め、カンタンな目標を設定させ、達成を繰返せるように指導方針を変えなければなりません。
そうして「正のスパイラル」に乗って、勢いをつけてから困難な目標に挑戦させるのです。
子供の「負け癖」が気になる、お父様、お母様。

今年はカンタンな目標で成功体験を積ませるようにしてみてはいかがでしょうか?

ビジョンの描き方②  [目的と目標]


こんにちは。
将来を色々考えるのは面倒だ!という大人のためのお話です。
夢とかビジョンは、何歳になっても持つべきというのが、僕の主張です。
なぜならそれが元気の源であり、子供に夢を与える最良の方法だからです。

ビジョンを描くための、最も簡単な方法は人に会うことです。
「こういう風になりたい」って人に会うのです。
目標は違います。
SMARTの原則という明確な定義がありました。
期限や数字で表せなければいけなかったのですが、ビジョンは違います。
「イメージ」なので、そうした点は曖昧で構いません。
もう一度、定義を確認すると、
・ワクワクする
・イメージできる
・シンプルである
です。
「百聞は一見に如かず」と言いますが、実際に「見る」ということほど強烈な経験はありません。
テレビで見て知っているというのとは全く違います。
テレビや雑誌からは「オーラ」を感じることがないからです。
僕は偶然、木村拓哉を間近で見た経験があるのですが、本気でひっくり返りそうになりました。
どちらかと言えば、「嫌い」でしたが、一瞬で「あれになりたい」と思いましたね。
テレビで観ているときには全く思わなかった感情です。
キムタクには程遠いですが、あの出来事以来、何歳になっても自分を磨く努力は忘れないでおこうという強烈なモチベーションが生まれました。
時間にしてたった30秒程の出来事でしたが、そのくらいの影響があったわけです。
ましてやキムタクと実際に話をしていたら・・。
友人だったら・・。
と思うと、誰かと実際に会うことがどのくらい人に影響を与えるかは計り知れません。

人と会うための最も簡単な方法は、インターネットです。
本とかで興味のある人がいれば、講演会などを行なっていないか調べてみます。
講演などで遠目に観るだけでも、今まで何もしていなかった人には効果があります。
ビジョンを描くきっかけになるでしょう。
質問や講演後の懇親会などに参加出来れば、より効果的です。
社内に尊敬できる人がいるなら、なるべくその人と話をする機会を作ります。
自分よりも年配の方がいいでしょうね。

人と会うとはいっても、その人になることがビジョンではありません。
自然とその人の中に尊敬する要素を見つけることが出来ます。
その部分が自分自身にとっての理想のイメージとなるのです。
僕の例で言えば、キムタクになることではなく、自分を磨く努力の必要性を学んだのです。
だから、なるべくたくさんの人と会った方がいいです。
直感を大切にしながら・・。
そして自分なりのビジョンを作り上げていきます。
人と会えば会うほど、理想のイメージに近いものに描きかえられていくはずです。
意識的に自分が今まで属していた集団から出てみると、刺激的な出会いがある場合が多いです。

覚えておいて欲しいのは一つだけです。
「意識的に人と出会う」
意識しないと、人は今まで属していた環境が一番心地がいいので出ようとしません。
最初から決めてしまう方が良いです。
この1年間で365人と名刺交換を行なう・・のように。

迷ったら、「人と会う」。
作業が嫌いな人はこの方法が簡単です。
行き詰っている人は、新しい出会いが不足していると断言して間違いありません。
身近な人から、そうでない人まで、出会いのきっかけを探してみてください。


ビジョンの描き方① [目的と目標]


こんにちは。
今日は大人のための講座です。
どうすればビジョンを描けるのかについてお話を進めさせていただきます。

ビジョンとは「○○年後のあるべき姿」です。
こうなりたいという強い願望であり、イメージですね。
それが毎日の元気の源になるというお話でした。

でも、実際はどのくらいの人がこのビジョンを持って生活出来ているのでしょうか?
将来のイメージの重要性については認識出来ても、描き方が分からないために「ビジョンなんてないよ」という方が多いのではないかと思われます。あるいは毎日の生活が忙しすぎて、そんな暇はないとおっしゃられるかもしれませんね。いずれにしても、ビジョンはないという方が多いと思います。

今ある生活の延長線上に明るい未来はないのでしょうか?
決してそんなことはありませんね。
やりたいことを忘れているだけで、何歳になっても実現したいことはあるはずです。
どんな小さな事でもいいんです。
例えば、犬を飼うとかダンスを習うとか・・。
これをまずは一つ一つ書き出してしまいましょう。
もう無理やり書き出すのです。
どんなバカバカしいと思えるようなものでもいいので。
いくつ書き出すかと言えば、100個です。
これを「夢の100リスト」と言います。
100個もやりたいことを挙げるというのは、いわばアイデア発想です。
アイデア発想をするときのコツはとにかく量を出すこと。
これはアイデアを出すことを職業としている人に共通するやり方です。
もちろん使えないアイデアもかなり出てきますので、100個出たら、次にそれを削っていきます。
例えば、年収1億という夢とポルシェに乗るという夢があったとします。
年収1億円の夢を達成すれば、ポルシェはきっと買えるので、ポルシェの夢は削ります。
すぐに叶えられそうなものに関しては、目標にしてしまいます。
夢ではないので、それも削ります。
計画的に実現するようにしましょう。
削るというのが難しければ、トーナメント形式でもいいです。
夢と夢を比較しながら、「これとこれならこっちの方が叶えたい」というものを選んでいくのです。
目標に出来るものであれば、その時点で敗者になります。
そのようにして結果的に夢を5個以下くらいに絞れれば上出来です。
それがそのままビジョンになりますね。
10年先までにその夢を叶えられるように手帳に書き付けておきましょう。
あとはなるべく頻繁にそれを確認するようにします。
この作業で一番難しいのは夢を100個出すところです。
実際にやってみると分かりますが、30個くらいから先がなかなか出てきません。
そこで、おススメは誰かと一緒にこの作業をやることです。
他の人の意見を聞きながら、「あっ!その夢いいね」のような形でもらってしまうようにします。
5人位でやれば、100個くらいはすぐに出てきます。

こういうやり方を紹介しても、実行する人は0.1%もいないだろうな・・と書きながら感じています。
「ふぅん・・」とか、「なるほど」で終わってしまうんだろうな・・と。
本で紹介したとして1%、セミナーで紹介して5%くらいでしょうか?
実行する人の割合は・・。
(本気になってやればすぐに出来るんですけどね)

人って本当に行動しない生き物なんですよ。
塾とかこういう仕事していると嫌というほど実感しますね。
その通りにやれば、結果が出るって分かっていることでもなかなか出来ません。
その代わり、大人は「やらない理由」を見つけるのは上手なんです。
「それは前にやった」、「本当に効果があるのか信用できない」、「忙しい」・・・などなど。
行動しない=結果の出ない人たちの口癖です。
タダだし、ビジョンがないんだったら、やって損はないんだし、一度やるだけやってみればいいのにって思うんですが、まぁちょっとブログ読んだくらいでは重い腰が上がらない気持ちも良く分かります。

そこでもっと簡単に実行出来る方法を、次回紹介させていただきます。
でも、子供のためにまじめに取り組みます!という方は、ぜひ今回のやり方にチャレンジしてみてください。

大人のためのビジョン講座その1でした。
一回で終われるかと思いましたが、まだ続きます。




神経質な人たち [目的と目標]


こんにちは。
子供に夢が必要なら、大人にはビジョンが必要です。
まぁ、別に夢でいいと思うんですけど・・。
ビジネスの世界では格好いい言葉が好まれるというだけのお話です。

なぜ、ビジョンを描く必要があるのか?
それは子供と同じ理由です。
目標を立てて、それを段階的に達成していくためですね。
今までのブログは主に子供の学習をどうするのかというのが、テーマでした。
しかし、今回は違います。
大人のための内容です。

早速、一つの寓話からお話させていただきます。
とても有名なお話なので、聞いたことのある方もおられるかもしれません。

・・・旅人がある街を歩いていました。
そうすると、必死にレンガを積んでいる職人さんと出会います。
そして、旅人は聞きました。
「あなたはここで何をしているのですか?」と。
レンガ職人は、このように答えます。
「私はここにレンガを積んでいます。非常に疲れます。」
この答えを聞いた旅人が、さらに先に進むと同じ仕事をしている職人に出会いました。
そこで旅人は同じように聞きました。
そうすると、このレンガ職人からはこういう答えが返ってきました。
「私はここに壁を作っています。レンガがズレてはいけません。非常に神経を使う仕事です。」
「ありがとうございます」
そう旅人が答えて、さらに先に進むと、またしても同じ仕事をする職人と出会います。
そして同じ質問をしました。
そうすると、レンガ職人は非常に活き活きとした声でこういうのです。
「私はここに大聖堂を作っています。この大聖堂が完成すれば、街中の人々がここで祈りをささげるのです。」

これだけのお話です。
もちろん3人目の職人さんの答えが理想ということなのですが、他の二人と何が違うのでしょう?
それは非常に活き活きとしているという点です。
ビジョンのあるなしが、本人に与える影響はここにあります。
ビジョンがないと、人は元気がなくなるのです。
こういう言葉は文脈的におかしいはずです。
「さぁ、今日も何の希望もないけど、とにかく頑張るか!」
「細かい仕事で神経使って、元気になるなぁ!」
これは子供も大人も同じです。
夢やビジョンのない人間には元気がありません。
先の例で言えば、壁を作るという目標しか見えていない状態の人間は神経質にならざるを得ません。
朝の満員電車に乗るとよくいませんか?
こういう人達。
ちょっと足を踏まれただけで舌打ちしてるおじさんとか。
僕はこれまで満員電車にはほとんど縁がありませんでした。
しかし、最近良く乗るようになってそうした大人が多いことに驚きました。
正直、見てるだけで吐きそうです。
親の背中だけを見て、子供が育つとすれば、こんな大人の子供が夢を持つはずがないのです。
そして元気のない子供がまた一人増えていきます。

要するに一番言いたいことは、まずは大人が将来のビジョンを持たないといけないということです。
そうでないと、子供には夢は生まれません。
どうしても達成したい夢から目標は生まれるのです。
大人は会社から目標は与えられます。
けれども、ビジョンは自分で描くものなので、誰かが与えてくれるわけではありません。

じゃ、一体どうやればビジョンは描けるんだよ!
という質問には答えていないので、次回のブログでお話させていただきます。

夢と目標は違います [目的と目標]

10月26日

「目標意識を持たせなさい」

僕が改めてこう指摘するまでもなく、これまで色々な場所で耳にされた言葉かと思います。
けれども、
何で目標を持たなければいけないのでしょうか?
そもそも目標意識を持つってどのレベルまでを言うの?
夢やビジョンと目標の違いって何?
様々な本を読んできましたが、この回答に明確に答えてくれる本はなかなか見当たりません。
ただ漠然と目標を持ちましょうと言われるだけです。
これではいけません。
私の会社のセミナーでも行っているのですが、「目標」についてまず先に定義しなければなりません。

目標という言葉よりも先に考えて欲しい言葉があります。
それは、ビジョンです。
子供の場合だと≒「夢」でいいでしょう。
「夢」という言葉の定義は少し難しいですが、ビジョンには定義があります。
それは、「○○年後のあるべき姿」です。
私が考えるに、ビジョンには条件があります。
・それを考えると、ワクワクすること
・シンプルであること
・イメージ出来ること
この3つです。
何年先でもいいのですが、中期ビジョンで5年、長期ビジョンで10年以上を考えるのが一般的です。
しかし、ビジョンはそのままでは達成出来ない場合がほとんどです。
ですので、ビジョンを実現するために段階的なステップを設けます。
それが目標です。
目標とは以下の「SMARTの定義」に当てはめられるものを言います。
そして、長くても一年以内に目標は設定されなければなりません。

「SMARTの定義(英語訳は省略)」
S 明確であること
M 測定可能であること、あるいは出来たかどうかが検証可能であること
A 現実的で達成に努力を必要とするもの
R 達成可能であること
T 達成期間が限定され、期限が決まっていること

上記の基準に満たないものは目標ではありません。
夢やビジョンは何でもいいのです。
とにかく本人にとってワクワク出来るものであれば・・。
しかし、目標は違います。
現実的に達成出来るものでなければ、目標とは言えません。
効果が分かっているものなければ目標とは言えません。
そのためには基準を定数化して考えられるようにする必要があります。
どういうことかと言うと・・
一年後に計算ミスを減らす→×
一年後に計算ミスを10%以下におさえる→○
本を読む→×
一年後までに30冊の本を読む→○
漢字の勉強をする→×
一日10分の漢字勉強を1年間続ける→○
教育ではありませんが、同じ現象は職場でも見られます。
お客様にとって喜ばれる応対をする→×
お客様の8割以上に「ありがとう」と言われる応対をする→○
こういうことです。
数字にして考えられなければ目標とは言えません。
ビジョンとの区別も必要です。
プロ野球選手になる→夢やビジョン
毎日素振りを100回する→目標
○○高校に合格する→現時点で現実的でなければ夢やビジョン
いかがでしょうか?
目標とはどういうものか、夢やビジョンとの違いを明確にしないといけません。

まず先に夢やビジョンを考えます。
こうしたものを持たせられるかどうかは周りの環境次第です。
端的に言ってしまえば、親や教師が輝いていれば子供は将来に夢を持ちます。
子供から夢を奪う言葉を僕は「マイナス発言」と命名し、職場から追放していましたが、それが、「疲れた」、「もう嫌だ」、「あいつが嫌い」、「世の中が悪い」、「楽しいことがない」・・こうした言葉です。
もし、こうした言葉に子供が日常的にさらされていて、夢やビジョンを持てないのであれば、心の治療が必要です。心の治療と言っても、何も難しいことはありません。
何か偉業を成し遂げた人の講演会に行くとか、野球やサッカーの観戦に行くとか、とにかく全力で頑張っている人を見せることです。(ちなみに僕の心の栄養は「情熱大陸」です)
なぜ夢やビジョンがないとダメなのかと言えば、それがエネルギーの源だからです。
成功者はそれを知っているので、夢やビジョンを紙に書いていつもながめています。
そういう手帳も売っていますね。
それに対して目標はあくまでも現実的なんです。
○○年後にこうなっているためには、半年後にはこうならなければいけない。
このように明確に言えないといけないし、それを想像して、ワクワクするといったものでもありません。
たまにこういう人がいます。
目標があればいいんでしょ?
いけません。
目標はそれを達成すると燃え尽きてしまうからです。
雪山の遭難者の遺体は山小屋の手前で見つかることが多いそうです。
これは死に物狂いで働いていた遭難者の脳が山小屋を見て安心するかららしいです。
脳の活力がそのせいで下がってしまい、体が前に進まなくなるんですね。
似たような現象は受験でも起きますし、これを「燃え尽き症候群」と言います。
「燃え尽き症候群」にならないためには、その先のビジョンがないといけないのです。

ビジョンや夢は自然に持てるように、周りの大人が支援します。
ビジョンや夢をSMARTの原則に当てはまるように、目標として細分化することも大人の仕事です。
自立していなければ、その両方を子供だけでは出来ません。
最初は支援が必要ですが、そうやって目標を段階的にクリアして、数年前のビジョンを達成した経験を持つ子供はそのうちそうした事が自分一人で出来るようになります。

そういうことを自ら出来るような人間を育てることが、我々大人の使命です。


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