公民の学習方法 [社会]

9月29日

こんにちは。
今日で「社会」に関しては終わりです。

公民の学習方法ですが、中学生にとって「公民」は少し難しいかもしれませんね。
それもそのはず。
大学に行けば、「公民」は「法律」、「経済学」、「国際関係学」など様々な分野の学問として学ばれることになるからです。「社会」という科目の中の1分野に過ぎない「公民」にこれだけの内容を詰め込んでいるのですから、
難しいのは当然なのです。
賢い読者の方は、こうおっしゃられるかもしれませんね。
中学生向けに情報を減らしてあるんだから、そんなことはないと・・。
でも、そういうわけでもないんです。
それについてお話をしてみたいと思います。

「公民」というのはいわば身近な出来事です。
身近な出来事である以上、テレビのニュースや新聞の出来事や、ここ最近に起きた大事件などと絡めて語られることになります。もし「公民」の授業を先に述べたように情報量を減らし、薄く行うとすれば・・。
その場合は時事的な問題に触れることは許されないというジレンマが発生します。

いわゆる社会で話題となるような出来事は、それについての表面的な知識だけでは解決出来ない問題ばかりです。YESかNOが簡単に出るような命題ならニュースにもならないわけです。
ところが、こうした難しい社会問題と「公民」の初歩的な知識が教科書には混在しているのです。
もちろん子供が理解しやすいように最大限の工夫はされています。
しかしながら、「地理」や「歴史」の勉強に比べると、難しくなってしまっている感はぬぐえません。

公民の勉強のコツはとにかく「捨てること」です。
理解出来なければ、無理して理解しようとしなくても構いません。
テストの構成で言えば、60~80点くらいまでは「すごく簡単な問題」、そして残りが「すごく難しい問題」となっている場合が多いです。100点を取ろうと思えば、毎日のニュースを意識的に見ているような子供でなければ難しいかもしれません。100点を狙いにいくのではなくて、超簡単な基本の語句だけを覚える平均点作戦が基本です。定期テストでどうしても高得点が取りたければ、先生のお話をすべて聞き漏らさない覚悟で聞くことです。
定期テストで高得点が取れても、問題作成者が変われば高得点が取れなくなるかもしれませんが・・。

家で出来るお手伝いとして、普段のニュースは親子の会話に取り入れてくださいね。
それはこのブログを読んでいただいている読者の方には、改めてお話する必要はないかと思われます。

今日は「公民」についてでした。
雑談をはさむかもしれませんが、次回から「理科」に入ります。




歴史の勉強② [社会]

9月25日

こんばんは。
今日も昨日と同じく「歴史」です。

「歴史」の勉強は縦に掘り下げてくださいというお話でした。
教科書の内容では表面的すぎて何のことかよく分からないのです。従って面白いと感じることはありません。
「歴史」の勉強が好きになるのは男の子が多いですね。
最近は歴女?なるものが話題になっていますが、一般的に言えば「歴史」にハマるのは男の子です。
これは特性と言ってもいいかもしれません。
僕なりの見解で言えば、男の子の方が「凝り性」で「ロマンチスト」なんだと思います。
「凝り性」ということはベクトルが平面ではなくて、垂直に向かっていくんです。つまり「狭く深く」学ぶんですね。
それに対して、女の子は「広く浅く」学習する方が楽しいんです。
これは「歴史」の勉強の本質を表していると思います。
つまり「歴史」が好きになるためには「狭く深く」掘り下げて学ぶ必要があるということです。

まずは好きな時代を作りましょうというお話でした。
では、その後どうすれば良いのか?
つながりを考えるとは、自分なりのストーリーを描くということです。
全く歴史を学んだことのない人間が、日本の歴史を学ぶ上で一番分りやすいシナリオを以下に紹介します。
誰が主役かにだけ注目するのです。

日本の誕生→天皇の時代→貴族の時代→武士の時代→国家の時代

もちろんこんな簡単に歴史が語れるわけではありません。
でも、大局はこういうことです。
この中で一番難しいのが、武士の時代の崩壊です。
鎌倉幕府の幕開けとともに本格的な武士の時代が始まるわけです。1864年の大政奉還を新しい時代の幕開けとするならば、実に700年近くもの間、武士が日本の歴史を牛耳っていたわけです。
700年と言えば、気の遠くなるような歳月です。
当時の人にとって、もうそれは空気のようにそこに存在した概念なのです。
それがなぜ崩壊したのか?そこに何があったのか?
本当の意味でそれを理解しようと努めれば、日本の歴史のすべてを知らなくてはなりません。
だから僕は「明治維新」の勉強を勧めるのです。

「江戸幕府が弱体化して倒された」だけではない何かを言えるようになったとき、日本のことが少しわかるようになります。それが日本人としてのアイデンティティだと僕は思います。

僕はこれまでに海外37カ国を旅行してきました。
いつも思うのは、日本人にはなんでこんなにオーラがないのだろう?という疑問です。英語が話せないからというだけではありません。他の国の人に比べて、何か自信がなさげなんです。
なんとなく外国人のパワーに圧倒されてしまうって自覚はありませんか?
どこか卑屈なんです。これは僕自身例外ではありませんでした。
僕はこの原因が自分自身の歴史観にあることを長い間、自覚していませんでした。
「自分の過去」に自信があれば、自然とオーラは身につきます。
これが外国という異文化に出ると、「自分の過去」が「日本人としての過去」に置き換わります。
異国の中に放り込まれると自分が日本人だということを嫌でも自覚しますしね。
よきにせよ悪きにせよ、外国人は自分の国の歴史に誇りを持っています。
それが多くの日本人にはないんだということを、海外に出てしばらくしてから初めて気付きました。

世界史の中でも特異な文化を持っており、複雑怪奇な事情を経て成り立った近代日本。
その本質を理解するのが難しすぎるが故に、自国の歴史を知らない若者が多すぎます。

でも、それではダメなんです。
今日の内容は「勉強法」ではなくて、僕の想いになってしまっていますが、とにかくこの状況に僕は危機感を感じています。将来、海外に出たいという子供には英語よりもまず先に「歴史」を学ばせてください。
知的レベルの高い自立した海外の人間は、自国の「歴史」を知らない人間を尊敬はしてくれません。
これでは対等な人間関係は築けないでしょう。言葉の問題だけではないのです。

何度も言いますが、それにはまず「明治維新」の勉強です。
それを知れば、アメリカに核を落とされたのは仕方なかったなんて言葉は死んでも言えないでしょう。
それならペリーを連れて来いという話だからです。

今日は少しアツくなって話が脱線してしまった気がします・・。
暗記方法については「社会は覚えるだけ?」あたりを読んでいただければと思います。
あと、年号は語呂合わせで覚えさせてくださいね!



歴史の勉強① [社会]

9月24日

こんばんは。
今日は「歴史の勉強」の仕方についてです。
僕がおススメする勉強法は「得意な時代を作れ!」方式です。

これはどういうことかと言うと、教科書の順番どおりに勉強しないということです。
教科書のレベルが5段階で2くらいだとすれば、特定の時代について3から4くらいのレベルの知識を身につけるまで勉強するのが理想です。もちろん教科書や参考書、問題集ではそのレベルの知識は身につきません。
ではどうするのかというと、「読書」ですね。
具体的に言うと、小学生なら偉人の伝記と図書館の「日本の歴史(まんが)」を読ませてください。
学研と集英社と小学館のものがありますが、小学館のものがおススメです。
中学生なら大河ドラマが身近だと思いますが、漫画なら、「火の鳥」、「バガボンド」、「お~い竜馬」、「るろうに剣心」、「あさきゆめみし」あたりが漫画ならおススメです。
高校生なら司馬遼太郎にチャレンジして欲しいです。「国盗り物語」、「新史太閤記」、「竜馬がゆく」、「燃えよ剣」、「坂の上の雲」を特に推薦します。長編が多いので、読みやすさから言えば「新史太閤記」からはじめるのがいいと思います。
小林よしのり氏の「戦争論」なども面白いのですが、アイデンティティの育たない中学生とかのうちから読むのは避けた方が良いでしょう。歴史観は色々学んでから育ててゆけば良いのです。
頭が白紙の間は歴史の中にあるそれぞれの人間のドラマを感じて欲しいと思います。善悪の基準は所詮後付ですからね。「勝てば官軍」とはよく言ったものです。

日本の歴史で圧倒的に面白いのは「戦国時代」と「明治維新」です。
必然的に歴史小説とかもその時代を背景にしたものが多くなります。
漫画やドラマ、小説をお勧めするのは、歴史とは人間の営みだということをなるべく早くに知って欲しいからです。これは言葉ではなくて心で感じて欲しいのです。
国語のときにも述べましたが、理想論だけでは教育は出来ないのです。
活字の読書だけで頭が熱くなるほどの想像力を働かせることの出来る子供はそう多くはありません。
子供に「知る」のではなく、感じてもらうには「漫画」や「ドラマ」は最も有効な手段です。
「戦国時代」や「明治維新」の時代には命をかけて自分の生き方を貫く人間がたくさん出てきます。
それも次から次へと出てきます。
現代も「先の読めない時代」とか言われますが、情報量という要素を外して考えれば、先の読めなさは当時は現代の比ではないでしょう。次の日には自分の命がないかもしれないわけです。
そういう時代に先を生きた人間が何をどう感じて、どう動いて、どのような結末にいたったのか・・そうしたことのすべてが歴史にはあります。

歴史の勉強は横ではなくて、縦に掘り下げれば掘り下げるほど楽しくなります。
平面的に学習をすると、嫌になります。
得意な時代が出来れば、現代(もしくは他の得意な時代)とその時代とのつながりを考えてゆくようにします。
できれば、2箇所くらい好きな時代を作って河の向こう岸から飛び石を超えるようにして、現代に渡ってくるようなイメージで学習するのが良いでしょう。

日本史を学ぶのであれば、それは「戦国時代」と「明治維新」を選ぶべきです。
単純に楽しいですし、やはりその時代を学んでこそ、日本人の本質が見えると僕は思うからです。

地理の勉強② [社会]

9月17日

今日も昨日に引き続き、「地理」についてのお話です。
地図を覚えることが非常に重要ですというお話をしました。
地図を上手に書くことの出来る子供はほぼ例外なく「地理」の成績がいいからです。
これはマインドマップの概念と通じるものがあります。
以前から何回かお話を続けてきましたが、暗記をするためのコツは関連性なのです。
新しい知識をつなぎとめるための基盤が「地理」の場合は地図であるということです。
私の場合、基本的に「地図」を覚えたら、後はそこに知識を肉付けしていけばいいというスタンスなので、地図をどれくらい効率良く覚えられるかが勝負となります。
小学校、中学校までの国語、算数(数学)、英語は基礎の反復作業なので、やはり「勉強」と割り切らなければならない部分がありますが、「理科」と「社会」に関して言えば、どれだけ楽しんで学べるかが成功の秘訣になってきます。
逆に言えば「楽しい」と思えなければ苦痛になります。
特に小学生までは楽しんで勉強させることを最優先に考えていただきたいと思います。
小学校の「算数」が全く分からなければ、中学校数学の理解は出来ませんが、小学校の「社会」がすべてわからなくても、中学校で挽回は充分可能です。
「暗記」、「暗記」とこの時期から知識の詰め込みを意識させると嫌になってしまいます。
「社会」や「理科」の勉強で疲労するということは、他の主要科目へ割くパワーもダウンしてしまうということです。
小学生に関して、理想を言えば、「社会」や「理科」に関しては勉強をしているという認識なく、勉強している状態を目指して欲しいと思います。「社会」や「理科」に関して楽しい科目というイメージを早い段階で植えつけてしまうことが重要です。
前にもお話した通り、勉強の基本である「読み、書き、計算」ですね。
・・というわけで今日は「地理」を楽しんで学ぶためのツールをご紹介したいと思います。
まずは「桃太郎電鉄シリーズ」です。
これを家族でやるわけです。TVゲームがある家は試してみてください。子供にしてみれば遊びと変わらないので、夢中になって取り組んでもらえます。
目的地が「釧路」とかになれば、「釧路ってどんな物件があったっけ?」とか子供に悟られない程度の微妙な質問で知識の定着を試みます。ただゲームをしているだけよりはその方がはるかに効果が高いですね。アウトプットさせることで記憶として定着していきます。
あとは「日本地図パズル」というものがあります。
これは小学校の低学年でも出来ます。喜んで挑戦する子供であれば「世界地図パズル」に挑戦させてみるのも面白いです。
無料で出来るWEBサイトもありますが、あまりおススメはしません。
タダで手に入るものは結局のところ、子供の教育にとって役立たないものが多いのです。
どちらも面倒だという方はせめて「世界地図」と「日本地図」をテレビの脇においてください。そしてテレビのニュースや普段の何気ない会話の中で「○○ってどこだっけ?」と言って地図で調べるように促していきます。
「日本地図」と「地球儀」でもいいかもしれません。
いずれにしても「地図」を覚えること。地理の勉強はまずはここからです。
中学生にしても一緒です。
都道府県のようにすべての国を覚えることは出来ないので、すべての大陸と主要な国の位置関係が分かればOKです。なんとなくでいいので、模写せずに世界全図が書けるようになってから勉強を始めるようにしてください。
回り道のようですが、その方が結果的に早く成績が上がります。

とにかく2日間にわたって「地図」でした。
地理の勉強は「地図」に始まって「地図」に終わるというわけです。

地理の勉強① [社会]

9月16日

こんにちは。
今日は地理の勉強についてお話したいと思います。
まず先に申し上げたいことがあります。

もしあなたのお子様が小学校4年生以下であるなら、いますぐ日本地図をトイレに貼ってください。
今のところ、それだけでOKです。
そして、テレビでニュースがあったときなど定期的に「○○県ってどの辺だっけ?」と質問して、実際の日本地図と自分のイメージが少しずつ合うようにさせていきます。
「勉強」が難しくなるのは小学校5年生からと言われます。
これはものすごく重要なことなので、度々お話に出てくることになると思いますが、なぜ難しくなるのかというと、
学ぶ内容が「抽象的」になってくるからなんです。
そして学問とは本来「抽象的な概念」なのです。
勉強が嫌いになってくる子供が格段に増えるのもこの年齢です。

今までは
「800円の買い物で、1000円払っておつりが200円」とかだった算数が分数の掛け算などへ
「物語」が「評論文」へ
「地域社会のお勉強」が「地理」や「歴史」へ
「生き物やお花との触れ合い」から「物理化学の世界」へ

例を挙げれば枚挙に暇がありませんが、このように今までは自分の5感でイメージ出来ていた領域から頭の中で論理を組み立てていかなくてはならない段階になるんですね。
「イメージ出来ない」=「理解が曖昧である」状態です。
「抽象的な概念」をなるべく分りやすいかたちに絵解きしてみせることで、学問の理解は飛躍的に高まります。
(それが先生の役割なのですが・・)
あなたの記憶でお気に入りの先生を思い出してもらうと分かると思います。
いい先生はたとえ話や具体例をたくさん使いますよね。
これは「抽象性」を目に見えるようにしてくれるから、理解が進むんです。

少し話がそれましたが、
子供の学ぶべき「地理」の世界は、身の回りの世界からグンと広くなります。
例えば、日本全国の旅行をしたことのある子供であればイメージをつかむのは難しくないのでしょうが、全員がそういうわけにはいきません。
頭の中にイメージを作る練習をしていかないといけないわけです。
そのためには何回も地図を見るしかありません。
そして目の前で流されているニュース(現実)と頭の中の地図のイメージを結び付けていくのです。
例えば「水俣病」というキーワードがあったときに、熊本県と言われて、パッと「あの辺りだ!」とひらめく事の出来る子供は記憶の定着がしやすいということです。頭の中の白地図の熊本県に「水俣病」が書き込まれるようなイメージです。
それがなければせっかく習った新しい語句も、宙に彷徨っていつの間にか消えてしまうでしょう。

地理はまずは「日本地図」の暗記からです。
中学生なら「世界地図」です。
何も見なくても地図が書けるようになるのが目標です。
それが出来る子供なら、その頭の中の白地図に色々な情報を書き込んでいけるでしょう。

では今日はこの辺で。
「地図」を覚えましょうというお話でした。


社会の勉強(応用編) [社会]

9月15日

こんにちは。
2ヶ月も更新が止まってしまいました。
引越しや転職に伴い、生活環境ががらりと変わってしまい、更新する余裕がなくなっていましたが、
落ち着いてきたのでまた頑張ろうと思います。

関西の人間だったのですが、やはり日本の中心で仕事をしたいという思いが高まり、
東京に上京してまいりました。現在は新宿で教育研修コンサルタントをしております。

さて、社会の勉強法(応用編)に入りたいと思うのですが、まずは「マインドマップ」という学習法を提案させていただきます。社会人の方はご存知の方も多いのではないでしょうか?
これは私の説明よりもそれを専門にしたサイトがたくさんありますので、そちらで学んでいただいた方がいいかもしれません。下に動画サイトをリンクさせていただきました。

(↓マインドマップの書き方)
http://www.youtube.com/watch?v=W_gsLFtGgDA

勉強にいまひとつやる気を感じないというお子様には試してみる価値アリだと思いますね。

コツは、
①語句から語句へ、関連性(つながり)を意識すること
②色鉛筆などを使い、右脳を刺激しながら行うこと
③とにかく書いてみること

です。
特に③ですが、「マインドマップ」なんて何やらややこしい名前がついているので、ついついこの書き方であっているのか?とかを考えてしまうんです。
でも、最初は見よう見真似でいいんです。
「正解」はないと思ってとりあえず楽しんで挑戦してみることが大切です。
黙っていても、この方法がツボにはまれば自分からやり方を工夫するようになりますから。

あと、最初の導入はこういう風にするといいと思います。

社会のノートや教科書(問題集もOK)を広げる

出てきた語句をとりあえず自分なりに分けて枝に書き込んでいく(同じ語句が重なってもOK)

ほんとこれだけです。
例えば「徳川家康」からならどんな枝が広がるでしょうか?
「関が原の合戦」や「江戸幕府」といった言葉が浮かんできますね。
「関が原の合戦」→「石田光成」→「豊臣秀吉」でもいいでしょうし、
「江戸幕府」→「将軍」→「徳川家光」 →「徳川綱吉」 →・・・
なんて風につなぐことも出来ます。

すごく簡単なんでぜひ試してみてください。
では、本日はこの辺で。


問題集の使い方 [社会]

7月10日

こんにちは。
ブログ更新が遅れてしまい、申し訳ございません。
少しずつでも進めていきます。

さて、今日も「社会」についてですが、他の教科にも当てはまる原則を説明します。
テキストは「少数精鋭」が基本です。
よくいるんです。
同じ教科だけで5冊とかテキストを持っている子供が・・。
そんなに買う必要は全くありません。
同じテキストを何回もやりこんだほうが効果的なのです。
特に暗記系の科目はそれが鉄則になりますので、気をつけて欲しいと思います。
先生の授業や「ノートまとめ」で難解な語句を「意味付け」した後は、「単純暗記」式勉強法で語句を覚えなければなりません(前回のブログ参照)。
「ノートまとめ」しかしないのは、食材を調理して、食べないのと一緒です。
自分の脳に新しい知識を吸収しなければ意味はないのです。
社会に関しての理想的な学習パターンは、
①学校の予習として「ノートまとめ」
②テスト2週間前から復習としてテスト範囲の「ノートまとめ」
③そして、テスト一週間前にテスト範囲の問題集を最低3回
この手順です。
①は時間のない子供には厳しいかもしれません。英語や数学の勉強を優先して欲しいので、時間に余裕があれば取り組んでみるのが良いと思います。語句を知っている状態で学校に行くと格段と理解は深まります。
③は絶対に取り組まなければなりません。①と②はやらなくても点数になりますが、③を省くとほとんど点数にはなりません。問題集は買ってください。
学校の先生が空欄補充式のプリントを配布されているのであれば、それをするのが最も効果的です。その際、プリントに答えを書き込まないように注意が必要です。必ずノートに答えを書くようにしてください。解答を書いてしまうと何回も出来ませんからね。

問題集の取り組み方には色々な方法がありますが、僕はこの方法をお勧めします。

テキストを解く(解答はノートに書く)

答え合わせをして、間違えた問題に「/」と印をつける(テキスト)

「/」のついている問題だけを解く(2周目)

答え合わせをして、間違えた問題に「\」と印をつける(「/」と重ねて「×」になる)

「×」印のついている問題だけを解く(3周目)

これで3回同じテキストを解いたことになります。
3回目でも解けなければ、覚えにくい語句であると言えるので、少し工夫が必要になります。
英単語を覚えるように覚えなければなりません。何回もノートに書くのです。
絵に描いてみるなど工夫をしても良いでしょう。
どうしても頭に入りにくい語句というものが誰にでもあるのです。
そして、すべての語句を完全に覚えたという自信が生まれたら、いよいよ4回目のチャレンジです。
今度はテストだと思って、すべての問題を解いてみてください。
それでも全問正解には至らないと思います。
4回目でもダメだった問題を5周目で確認します。
・・・

このように不正解が0問になるまで何回も繰り返し同じテキストを解くのです。
同じテキストを最低3回は行わなければ、テスト勉強をしたとは言えません。
「社会」のテスト勉強に問題演習は必須なのです。
赤い下敷きで文字を隠しながらとか、カードを作って確認しながらとか方法は何でも構いませんが、とにかく「問いに対して解答する」という作業だけが点数につながると言っても過言ではありません。それを何回繰り返したかの差です。
社会が苦手だと言う子供達を見ていると、この手順が圧倒的に足りていないのです。
原因としては、テスト終了時にある「ノート提出」に向けた「ノートまとめ」をテスト勉強だと錯覚している可能性が考えられます。

何回も申し上げましたが、「ノートまとめ」だけではほとんど点数にはつながりません。
「ノートまとめ」という意味付けをして覚えやすくした語句を、テキストやカードを使って「単純暗記」していく。
これが「社会」の勉強の基本だと思ってください。

次回からは社会の勉強法「応用編」に入ります。


「社会」は覚えるだけ? [社会]

7月5日

さて、今日から「社会」に入ります。
その前に問題を出題します。
必ず一緒にやってみてくださいね。
では、いきます!!
今から30秒で下の数字を覚えてみましょう。

「916412022145」

いいですか?
それでは30秒数えます。終わったら紙に書いてみてください。



・・・




















はい、終了。
皆さんの答えはどうなりましたか?
ちなみに解答は「916412022145」です。
覚えにくいですね。
ここで見事正解された方は喜んでください。あなたは「暗記力」があります。
子供にもためしてみてください。
もし正解であれば、あなたの子供の「暗記力」は優秀と言えます。
「単純暗記」式勉強法が向いているかもしれません。
そうです。
五感をフルに使いながら「鶴の恩返し」の鶴のように勉強する例のアレです。
例えば、「武家諸法度」という単語を声に出しながら、ノートに10回書いてみるとか・・。
漢字や英単語を覚えるようにどんどんノートに筆写していきます。
こうした子供は教科書丸写し勉強法でも効果が期待できます。
その際、重要な語句の欄を空白にして、書き写しましょう。
後からそれを自分用のテキストとして何回も確認しなおします。
あとはテスト前に問題集を最低3回やればそれでOK。最低でも平均点は取れるでしょう。

覚えられなかった方。
ちょいと工夫が必要になります。
こう覚えてみると、どうでしょうか?
「1964年 12月2日 21時45分」(最初の1と9を逆に覚える)
試しにもう一度チャレンジしてみてください。
今回は数えませんがいいでしょうか?
僕はたくさんの生徒にこの問題を出してきましたが、不思議なことに年号日付にすると、覚えられる生徒の数がかなり増えます。
もし疑われる方がいれば、周りの人間で試してみてください。
こういう状態のことを僕は「意味付け」と呼んでいました。
意味の分からない数字の羅列が「意味付け」されることで暗記しやすくなるのです。
塾で働いているとよくこういう言葉を耳にしました。
「社会なんて覚えるだけですから、受講しなくてもいいですよね?」
もうしょっちゅうです。
「社会なんて覚えるだけ・・・???」
果たしてそうでしょうか?
実はこれは大きな間違いなのです。
子供にとって社会の語句とは意味のない語句の羅列です。
「916412022145」をそのまま覚えるようなものです。
しかし、授業を受けることで多くの語句が「意味付け」されます。
それで格段に覚えやすくなるのですね。
食材を「調理」するようなものです。
生で食べてもお腹を壊さない人もいますが、火を通して「調理」をすることで吸収しやすくなります。
生でしか食べないものもあるのと同じように、そのまま覚えるしか仕方のない語句もたくさんありますが、ほとんどの語句は「調理」可能です。
しかし、社会の語句の「調理」は結構難しいです。
これは何を言いたいのかというと、「社会」の指導は難しいということです。
ですので、優秀な先生でなかったという理由で、あまり授業を受けても効果がない場合もあります。
個人的には五科の中で一番指導が難しい科目だと思っています。
しかし、もし極上の「調理」の腕を持った社会の先生がいるのであれば、「社会」の授業を受けさせる価値は充分にあります。「社会」って結構安易に考えられがちな科目ですが、得意になるといいことが多いですよ。
だいたいにして大学の文系学部なんてほとんどが「社会」関係です。
「法学部」、「経済学部」、「経営学部」、「国際関係学部」・・・このように。

先の数字が覚えられなかった方は、「意味付け」してから覚えた方がいいタイプです。
「調理」しないとお腹を壊してしまう人です。
社会の語句の「調理」は誰かにやってもらうのが一番いいのですが、自分でも出来ます。
それがノートまとめなんですね。
ノートに分かりやすくまとめることで難解な語句が何倍も覚えやすくなります。
しかし、ここで注意点を一つ。
女の子に多いのですが、ノートまとめをして試験勉強を終えてしまう子供がいます。
これでは点数が取れませんよ!
「調理」しても、食べなければ栄養になりません。
美味しそうな夕食を作って、ほったらかしにするようなものです。
では、「食べる」作業って一体何なのでしょう?
ここで初めて「鶴の恩返し」勉強法の登場です。あるいは問題集を解くのです。
食べやすく「調理」されていますから、格段に覚えやすくなっていますし、忘れにくくもなっています。
どんどん問題集を解いてください。
ここで重要な注意点を述べます。

「テキストは一冊を何回もやりこんでください!」

これは鉄則です。
違う問題集を1回ずつやるよりも、同じテキストを3回やるほうが効果があります。
テキストの使い方については次回も確認したいと思います。


私事ですが、転職し、関西から関東へ引越しをすることになりました。
環境が整うまでブログ更新がおぼつかなくなるかもしれません。
毎日更新出来なくなりますが、お気長に付き合っていただれば幸いでございます。
いつも読んでいただいている方々、申し訳ございません。


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