言語学や脳機能科学の最先端 [英語]

6月18日

皆さん、こんにちは。
個人的なお話なのですが、神田昌典さんの「全能思考」という本を購入しました。
すべて読み終わりましたが、なかなか読み応えがありました。
それにしても・・「全能思考」って何か素敵なタイトルですね。
造語とは思えない言葉です。
まるで何十年も前から使っていたかのような言葉を、違和感なく本のタイトルにドーンと使われているあたりはさすがカリスマコンサルタントと言わざるをえません。
現代社会において、ネーミングの重要性は成功を左右する大きなポイントだと思います。
私はスノーボードが好きなのですが、ゲレンデでよく見かけるキスマークというブランド名はいかがなものでしょうか?
ブランド名を変えればきっと今以上に売れるのに!とか思ってしまいます。
私のブログ、「奇跡を起こす教育法」もいまひとつ納得がいってないんですよね。
何かいいタイトルを思いつけば、後々変更しようと思っています。
う~ん・・。ネーミングって難しい。
以上、余談でした。

今日は、言語学や機能脳科学の最先端の知識についてお話します。
言語学の世界的権威にマサチューセッツ工科大学のチョムスキー教授という方がおられます。
現代における言語学の頂点に立たれている方と言っても過言ではないかもしれません。
その方がおどろくべきことをおっしゃられています。
「ユニバーサル文法説」というのですが、簡単に説明すると、

「脳はどんな言語に対しても文法能力をもともと保有している」

というとんでもない学説です。
これを普通の人が言っているのなら、何も言いません。
でも、言語学の頂点に立たれているような方がそうおっしゃっているのです。
つまり、文法の知識というのは勉強して身につけなくてもいいという学説です。
脳の中にすでにプログラミングされているのでしたら、たしかに勉強不要ですよね。
と言うことはですね・・。
今まで日本の中学や高校でしてきた学習はいったい何だったのか?という話になるわけです。
文法、文法・・そればかりを問われてきたような気がします。
もともと日本の英語教育がなぜこのような学習体系になっているのかと言えば、19世紀にイギリスの学校で教えられていた文法学習をそのまま取り入れたかららしいです。
イギリスの学校ですから、もちろんすでに英語が話せる人たち向けの学習です。
日本でも国語に「文法」という学習単元があるように、正しい英語を話すための規範文法を学ぶための学習体系がそのまま日本の英語学習のカリキュラムになったのですね。
明治時代に輸入された学習体系が現代もそのまま使われており、最新の言語学や機能脳科学の知見に全く合わない教育が行われている。
※上記のお話の詳細は「英語は逆から学べ(フォレスト出版)」に書いてあります。興味のある方はぜひ一読ください。

これが日本の英語教育の現状です。
英語を話せるようになるという観点から見れば、かなり間違ったアプローチを取っているのです。
巷に英語学習法についての本が溢れている現状は、それを如実に物語っています。
他の教科について「学習法」がここまで話題にされることはありません。
専門書か、このブログのような「勉強法」全般を扱う本で話題にされる程度です。

日本の英語教育に大きな問題があることは分かりました。
だから学校で英語の勉強はしません。
こう言えれば最高です。
しかし、日本の英語教育に革命が起こったとしても、現状の英語カリキュラムが根本的に改善されるのは当分先の話です。
現実問題として、今の高校入試や大学入試では文法が問われるのです。
日本の英語教育では本当の英語力はつかないということには早くから気付いていましたが、
塾の子供達の成績は上げなければならない・・
このジレンマに僕は長い間悩み続けていました。
もしかすると、僕は子供達に無駄な時間を強いているのではないかと。
難しい話になるので省きますが、先の学説に従うなら、むしろ日本の英語教育は英語を話せなくするための教育であるような側面もあるのです。

長く悩んだ結果、私が出した結論が先日までの学習法です。
日本での受験勉強は避けられないし、英語の授業や定期テストも避けられない。
となれば、英語に関しては最小限の労力で大学受験までを乗り越え、そこから先に実践的な英語学習に切り替えればいいという考えです。
中学までと高校からの英語学習法も僕は分けて考えています。
先日までのお話はあくまでも中学生向けの学習法であると理解してください。
高校生以降についての学習法については、いずれ述べます。
受験英語を話せる英語にするために、気をつけていただきたい点は以下の3点です。
これを意識しながら学習すれば、使える英語になる日は早いです。
①音読をすること
②とにかく何回も「単語」と「構文」を筆写すること
③日本語訳ではなく、なるべくイメージとして意味をつかむようにすること
③については、少し難しいですが、和訳をするなということです。
英語を英語のまま理解するように努めるのです。
中学生の子供には難しいことかもしれませんが、例えば、
My pen is on the table.
という文章を単に「私のペンが机の上にある」と覚えるのではなく、その情景を思い浮かべながら何回も声に出し、さらにノートに筆写しながら英文を暗記させるのです。

英語教育の問題点についてはすぐには解決しないとは思いますが、多くの大人に問題意識が芽生えれば日本の旧態依然とした教育カリキュラムも変わるかもしれません。

その日が来ることを願って・・本日はここまでにします。

英語の復習テキストの使い方 [英語]

6月17日

今日は英語のテキストの使い方についてです。
テキストを開くと、いくつか例文が出てくると思います。
それがいつもお話する「構文」なのですが、これを何回か筆写しましょう。
出来ればすべて暗記してしまってください。
それが終わってから、問題演習に取り組みます。
基本問題はこれで解けると思いますが、解けなかった問題についてはきっと例文の下とかページの下とか「解答と解説」に解説が書いてあると思います。
長文問題に関しては、まず一回は自分の力で解いてみてください。
解き終わったら答え合わせをするのですが、全然解けていない場合は以下の3つの原因が考えられます。
それは・・
①英単語力が足りない
②国語の読解力が足りない
③長文を読みなれていない
の3つです。
③の場合は、慣れの問題ですので、短めの長文問題から初めて、一日一題を目安に20問くらい続けて解いてみてください。中学レベルならそのくらいで慣れます。
原因が①か②か分からないという場合は、国語のテスト結果を参考にしてみてください。
塾で使うような詳細にデータ化された国語の模試結果があると便利なのですが、注目していただきたいのは国語の点数をどこで取っているかです。
漢字が不得意で、読解が高得点 → ①の可能性高し
漢字が高得点で、読解が不得意 → ②の可能性高し
あくまでも傾向ですが、漢字が苦手な子供は単語力が弱い場合が多いです。
なぜなら学習特性が似ているからなんですね。
漢字大好きという子供の場合は例外ですが、この傾向はかなりの生徒に見られます。
ただ、漢字が好きで英単語はダメというのであれば、この子供は英単語の勉強をしなかっただけで、今後頑張れば単語力がついてくる可能性は高いといえます。
読解が苦手だった場合は少し時間がかかります。
読解力をつけるための勉強から始めなくてはなりませんし、これは英語ではなくて国語の勉強です。ですので、国語のときにお話をしたいと思います。
これに加えて、複合型というのもあります(これが一番多いですが)。
この場合はまずは③が一番早い解決策なので、とにかく20題を目標に毎日解いてみてください。それと並行して、単語の復習を始めなければなりません。
英単語の暗記は中学1年生の教科書から行えばいいのですが、それに加えてテキストを有効活用しています。
具体的に申し上げると、問題を解いていて分からない英単語があったら、その時点でテキストの一番上のスペースに控えてください。
あまりに多い場合は不可能ですが、10個くらいは余裕で書けると思います。
そしてすべての答え合わせが終わったら、その単語をノートに10回くらい書いて覚えます。
もちろん声に出しながらですよ。
そして、次の日にテキストを開くときにその一番上の英単語を見て意味を自分で思い出せるかチェックするのです。思い出せなかった場合は、辞書で調べるのではなくて、昨日自分が解いた問題を見てください。文脈から連想して意味を思い出すようにするのです。
3日目に勉強するときには初日の分から復習をするようにします。
そして4日目も・・
というように続けていけば、テキストを終える頃にはかなりの数の英単語を覚えることが出来ます。普段の教科書による単語暗記とは別にこれを続けてください。

基本的な復習の仕方はこんな感じです。
特に難しくありませんよね?
塾に通わせなくても、この勉強法を教えてあげることは可能です。

中学生までの英語学習法を少しまとめますね。
・基本的には教科書丸暗記がベスト
・それがしんどければ、「構文」と「英単語」のみ暗記する
・学校の授業は予習をして臨むと非常に効果的
・英文法の復習は学校の長期休みの間に一気に行う
・長文問題はまずは慣れ。20問解く。

頑張りましょう!

英語の復習法(中学) [英語]

6月16日

さて、今日は学校進度から遅れてしまった場合の勉強法です。
あなたの子供さんにこの問題を出してみてください。

★次の英文の間違いを指摘しなさい。
彼はテニスをします。
答え) He is play tennis.

中学生に聞くとかなりの割合で答えられません。
BE動詞と一般動詞を一緒に使っているのが、ダメな理由です。
これでは文法的にいけません。
正解は He plays tennis. です。

しかし、ちょっと待ってください。
余談になりますが、僕はここに日本の英語教育の大きな間違いがあると思っています。
本当は最初の答えでいいと思うのです。
そんなややこしい指導をするから、言葉として英語が話せなくなるのです。
だって、言葉を伝えるのが英語の役割ですし、文法的に合っているかどうかよりも優先すべきは相手に自分の意志を伝えられるかどうかじゃないですか?
いちいちこんなことで×にされていたら、余計に言葉が出てこなくなります。
まじめな人間ほどこの傾向は強いですよね?
まじめな人間=勉強を頑張っている生徒 がほとんどなのに・・。
もし、外国人の子供が、
「彼はテニスがしています。」
と言ったところで、別に馬鹿にしませんよね?
頑張って話そうとしているんだな・・と逆にそれを感心するくらいではないでしょうか?
それをまず先に間違っていることを指摘されたら、せっかく頑張って話したのに・・と話す気をなくしてしまうと思います。英語なんて嫌いになってしまいます。
英語って簡単なんだ!ってところからスタートするのが、本来の学習です。
間違いは後で直せばいいんです。子供はそうして言葉を覚えるのですから。

このように僕の持論としては、He is play tennis.でOKなんですが、今の日本の教育はこの答えでは確実に×をされてしまいます。点数にはなりません。
実は、この問題の文法レベルは中学校1年生なんです。
もしあなたの子供がこの英文の文法的な間違いに気付かなければ、中学校1年生の段階で理解出来ていない内容があるということになります。
日本式の英語教育に合わせて、学習を進めるなら、これは処方箋が必要です。
英語の学習における基本を説明します。
「わからなくなったら、わからなくなった時点まで戻る」です。
偏差値で50以下の生徒さんの場合は、その分からなくなった時点が中学校1年生である可能性がかなり高いと思ってください。
つまり中学1年生の内容から復習しなければならないということです。
中学1年生からと言うと、かなり戻るような気がしてしまいます。
実際、少し多めの学習が必要です。
ただ、少し多めとは言っても、中3生でも1ヶ月で充分復習出来ますので、ご心配なく。
まず、あなたがお子様のこの状態に気付いたのが、中3の5月だったとします。
今の時点ではほうっておいて構いません。
しかし、後々のことを考えて、中1からの単語の暗記だけはさせた方がよろしいかと思われます。
普段の定期テストの学習はと言えば、昨日お話した「構文」と「英単語」の暗記で乗り越えてください。
文法の復習はしません。
というのも、この手の復習は一気に仕上げたほうが理解が早いからです。
夏休みまで待って、その間に一番初めの単元から一気に復習するのです。
先程のようにBE動詞と一般動詞とが混合してしまうような症状は、現在進行形を習ったくらいから出てきます。
最初にbe動詞を習って、Heとisの関係を知り、playのような一般動詞の単元では、be動詞を使わない英作に慣れるのですが、現在進行形を習うと、He is playing tennis. というように、またbe動詞が出てきます。
このあたりで頭の中が混乱してくるのですね。
それぞれがどんなときに使われているのかを知るには、短期間で復習をしたほうがいいのです。
他の単元と比較しながら学習する中でその違いに気付いてくるからです。
復習用には問題集を買った方が良いでしょう。
中学校の復習用のテキストは書店にたくさんあります。
本屋で手に取った気に入ったものでいいと思いますが、塾や学校で販売されたテキストがあるならそれを使ってください。ただし、難しすぎるものは避けてください。
簡単な分には問題ありません。
あまりに簡単だと思えば、もっと難しい問題をしたくなるのが人情ですから。
大学受験のテキスト選びは難しいですが、高校受験のテキストにそこまでの優劣はないと僕は考えています。なるべく大手の出版社のものを買えば、間違いないでしょう。
中学生の場合、テキストよりもその使い方に問題がある場合がほとんどだからです。
英語が得意な子供も、中学3年生の夏には問題演習をした方がいいと思います。
普段の勉強は教科書の暗記で充分ですが、入試のことを考えると、試験慣れが必要だからです。
同様に冬休みは入試の過去問題をやりこむのが大切です。

復習用のテキストの使い方についてはまた明日。
では。

中学生の英語学習法 [英語]

6月15日

さて、今日は中学生までの英語の勉強法について話したいと思います。
高校生の学習方法とは意識するポイントが少し異なります。なぜなら大学受験をされた方は記憶にあると思いますが、受験英語は配点の大部分を長文読解問題が占めます。
高校入試でもそうした学校はありますが、普通の入試問題は総合的な学力を問われます。
つまり定期テストで点を取るような学習をしていたか?という点ですね。
ですので、中学生の間の英語の学習は定期テストで点を取るための学習法がメインになってきます。では本題に入ります。
まずは英語学習の注意点なのですが、二つあります。
①積み重ね型の科目であること
②授業のペースが早いこと
中学生にして、英語が苦手になってしまう生徒が多い理由はこの2点に集約されると思います。授業量が多いので進むペースが早く、一度遅れると取り返すのが大変な上に、分からなくなってしまうと、分からなくなったところまで遡らなければ問題が解決しません。
頑張ろうと思ったその日から授業を真剣に聞いてもついていけないのです。
残念ながら、一度遅れてしまうと子供一人では立ち直ることが難しいと言えます。
遅れてしまった場合の勉強法は次回にお話するとして、今回は授業にある程度ついていけている子供さんを対象にお話を進めます。
しかし、実はその勉強法についてはすでにお話しているのです・・。
「英単語」と「構文」をとにかく覚えよ!
そして何回も書いて声に出せ!
これに尽きます。
毎日、30分くらいの学習時間を取るなら、10分を「構文」の暗記に、10分を「英単語」の暗記に、10分を教科書の予習に使って欲しいと思います。
英語は予習型の科目と言えます。勉強は予習メインで行った方が効率的だということです。
それに対して数学は復習型です。一人で予習をしてはいけません。
次の日に学校で進む範囲の「英単語」と「構文」を覚えてから文を読んでいくだけで授業の理解度が格段にアップします。
授業では先生の文法の解説などに集中することが出来ます。
知りたいことがはっきりしているから、話の要点を押さえて授業を聞けるのですね。
問題集をやるのもいいのですが、テスト前以外はあまり必要ないかもしれません。
例えばテキストはこんな感じです。

★今日の単元 「現在進行形」
※例文) He is playing tennis now. 彼は今テニスをしています。
※新出英単語) study 勉強する brother 兄、弟

問)次の文を英語に訳しなさい
1)あなたは今勉強をしています。
2)私の弟は今サッカーをしています。

ここまで単純ではないですが、言いたいことはお分かりでしょうか?
問題は、新しく出てきた構文と単語の組み合わせに過ぎないのです。
これが和訳や空欄補充の問題だったりするともっと簡単ですし、テスト問題の大半はそうした問題や並べ替え問題です。ちょっとした長文問題が含まれる場合もありますが、それもほとんどの場合はたいしたことはありません。定期テストは教科書からの引用がほとんどだからです。
中学校2年生までは「構文」と「単語」の暗記と、学校の予習を徹底してもらって、定期テスト前に問題集をさらっと確認しておく。大変そうに見える英語の勉強も実はこのくらいで充分なのです。ただし、いったん遅れてしまうと、膨大な量の英単語を覚えたりしないといけないので、遅れないようについていくことが気をつけていただきたい点です。
そして勉強する際の最も重要な点はもちろん・・・
「音読」をすることです。

このように学校進度に遅れていない場合のお話はあまりややこしくありません。
少し大変なのは、学校進度から遅れてしまった生徒です。
あとは高校受験に向けての対策ですね。

次回はそのあたりを見ていきます。


「音読」のススメ [英語]

6月14日

少し昨日までのお話をまとめます。

・日本の英語教育だけでは英語は話せるようにならない
・話せるようになるには、実際に使ってみるという経験が必要だから
・しかし、日本の英語教育を上手に活用すれば学んだ英語は無駄にはならない

というお話がありました。
そこで使える英語を学ぶための手段として、

・最低でも「英単語」と「構文」、出来るなら教科書を丸暗記するべき
・「単純記憶」として丸暗記する勉強には苦痛が伴う
・しかし、そうして脳に刷り込んだ知識こそが使える英語力につながる
・単語を「単純記憶」するには五感をなるべく使って学習する方が良い
・書きながら「音読」して学習すれば、暗記効率は2倍以上になる

といったようにお話を進めてきたわけです。
今日は「音読」の持つさらなる効果についてお話を進めたいと思います。

突然ですが、皆さん。
逆さ眼鏡ってご存知ですか?
ヒトやサルの目はカメラに似ていて、レンズ(水晶体)を通過した光は、上下にも左右にも逆転した像を網膜に結びます。外の世界は上下逆さまに写されたまま、もとに戻されることはなく、脳に行っても脳の上側(背側)は下の視野に、脳の下側(腹側)は上の視野に対応しています。
簡単に言えば、本来私たちが見ている世界は上下左右が逆に見えているはずなのです。
私達が生活しやすいように、普段は脳が勝手に処理してくれているんですね。
しかし、逆さ眼鏡というものをかけて生活すると、本来は上下左右逆だったものが正しい向きになって脳に入ってくることになります。
その状態に脳は混乱を起こしますが、しばらくそのままの生活を続けると、今度はその逆さ眼鏡をかけた状態(つまり本来見えているはずの景色)が当たり前の状態になるそうです。違和感を感じなくなるらしいんですね。
これは一つの驚きです。
脳は人間が見たことをそのまま処理しているのではなく、僕達がそれを扱いやすいように無意識のうちに情報整理してくれているのですね。
関係のない話じゃないか!と言わないでください。
実は、聴覚についても同じようなことが行われているのです。
老人になると、難聴になる人が増えます。
これまでの医学では難聴の原因は、耳の機能低下にあるというように考えてこられたのですが、最近の研究により新しい事実が発見されました。
例えば、台所から
「ごきぶりーー!!」という母親の悲鳴が聞こえたとします。
しかし、実際に耳が聴いているのは、全部の音の何割かに過ぎないらしいんですね。
つまり耳が実際に聴いている音は、
「ご○○りーー!!」くらいなのです。
では、その間の音はどうなっているのかと言えば、脳が自動的に補完しているそうです。
最新の医学では、難聴の原因をこの○○の部分を補う脳の機能の低下ではないか?というように疑うらしいんですね。耳が悪くなっただけだと思っていたのが、実は脳の機能低下による認知症の初期症状だったりするらしいのです。
以上、余談です。
ここからが本題なのですが、脳の補完機能は知っている単語でなければ発動しません。
当たり前ですよね?
スワヒリ語とかを聞いて、聞こえていない部分を脳が正確に補っていたら、不気味です。
あくまでも自分が声に出したことのある単語に対して、脳は聴覚を補います。
聴覚が異常に発達した人を除けば、普通はこの脳の聴覚補完機能を使って英語の音を理解していることになります。
つまり、普段「音読」を学習に取り入れていない子供は、聴覚のみを頼りに英語の音を聴き取らなければなりません。はっきり言ってこれは不可能に近いです。
結果的にリスニング問題が全滅してしまうのです。
センター試験でもリスニングが取り入れられたように、英語教育におけるリスニング力はここ数年非常に重要になってきました。
よくリスニングの勉強をするためには海外のニュースを聞けとか言いますが、中学生に海外のニュースを見せたって何の効果もありません。
それよりも絶大な効果を発揮する勉強法はとにかく「音読」させることなのです。
「音読」を習慣にしていれば、高校受験レベルくらいでは、リスニング用の対策がそれほど必要になるわけではないのです。
繰り返しますが、「音」だけで聴いている情報は全体の50%もありません。
すべては脳によって補完されることで、「単語」や「文章」になっているのです。
ひたすら英語を聴くだけの学習よりも「音読」を完璧にするほうが、よっぽど現実的で効果の高い学習法です。
英語の勉強はとにかく「音読」です。
これだけはお子様に徹底させてくださいね。
ではまた明日。




英語学習は忍耐です [英語]

6月13日

今日は英語という教科の特性についてお話を進めていきます。
英語という教科はそもそも非常に勉強をすることがしんどい科目と言えます。
なぜなら学習過程に面白みがあまりないからなんですね。
数学なら問題を解けた喜びが、理科や社会には新しい知識を知る喜びがありますし、国語は読書好きな人にとっては最高です。
しかし・・。
英語の勉強は多くの場合、非常に苦痛です。
もし英語の勉強が大好きというお子様がいるとすれば、それは勉強が楽しいのではなくて単に得意だから楽しいのか、洋楽が好きとか外国人のお友達がいるとか、実際に英語を使うことに楽しさを見出しているはずです。
華やかさのイメージとは裏腹に勉強法に関して言えば、非常に地味な教科だからです。
しかし、地味な勉強をすればするほど、効果が高いのが英語学習と言えます。
子供の間は、「勉強」と大枠で考えてしまってあまり自覚がなかったかもしれませんが、「勉強」の中にも楽しい勉強とそうでない勉強があるんですよ。
部活の練習でも一緒です。
ミニゲームとかは楽しいですが、筋トレとかは地味であまり楽しいとは言えませんよね?
しかし、その地味な練習の積み重ねをしている人ほど強かったりするのが、スポーツの世界ですが、同様に英語ほど地味な勉強が効果を発揮する科目は他にありません。
社会に出れば全く使い物にならないような英語なら別ですが、きちんとした英語力をつけようと思えば、強烈な目的意識と地道な努力が欠かせないのが英語学習なんです。
そういった意味では、僕は小学校に英語教育を導入するのは全面的に反対ですね。
小学生の間から英語への強烈なモチベーションなんて、そんなに生まれるはずがないのです。英語を話せるようになるための教育に必要な解決策は時間ではないのです。
中学校から大学までの10年間もあれば充分です。中学高校の6年間でも充分だと思っているくらいです。実際、中学英語を極めれば日常会話はほとんどいけますしね。
話を戻しましょう。
英語の勉強は地味なんです。
退屈極まりない。
それを面白く教えるには、相当な指導力が要求されると思いますが、学校の先生にそれを求めるのは少し酷なような気もします。習得しなければいけない知識の性格上、面白みに欠ける要素が多いので、授業に相当な工夫が必要になるからです。
では英語において習得しなければならない要素とは何なのか?
それは、「構文力」と「単語力」です。
もうひたすらに「構文」と「単語」を暗記する。
中学生なら教科書を丸暗記してしまえば、テストでは常に高得点間違いなしです。
もし本当に教科書の本文をすべて丸暗記出来ているのなら、問題演習はテストの前日に行うくらいで充分です。
しかし、子供にとって教科書を丸暗記するほど退屈な作業はありません。途中で音をあげてしまうのが関の山だと思います。ですので、要点として構文と単語だけを覚えておくのですね。その確認を問題演習で行う。これが一般的な学習法です。
しかし、最短距離で高得点を狙いに行き、なおかつ将来英語を話せるようになりたいのであれば、最も効率的な学習法は教科書丸暗記といえます。
何度も言いますが、勉強は退屈ですが、効果が一番大きい学習法です。
さらに言ってしまえば英語学習とは単純な暗記の繰り返しの科目と言えます。
特に中学校までの英語はそうです。
ただただ脳に刷り込ませるようにひたすらに覚えていくだけ・・。
僕はこれを「単純記憶」式勉強法と呼んでいます。
詳しくは社会のときに述べますが、人間の脳は他の言葉と連結作業を行うことで、記憶力が格段に上昇します。ペリー来航→尊皇攘夷→大政奉還のように、一つの言葉から色々な言葉をつなげていくことで、忘れにくくすることが出来るのです。
しかし、英語や漢字学習はそうではありません。
Retryとrepeatにおけるreのように関連付けて覚えていくことの出来る単語もありますが、
英語学習を始めたばかりの段階では、関連付けようにも基本的な情報が少なすぎるので、それも難しいと言えます。そもそも初めて見るような単語ばかりです。
何回も書いて、機械的な作業で覚えていくしかないんですね。
しかし、大人に比べると、子供の脳は新しい知識でも貪欲に吸収し、忘れにくい特性があります。
子供だからこそ、「単純記憶」式勉強法でどんどん脳に新しい英単語を刷り込んでいく学習法が可能だとも言えるかもしれませんね。
さて、ではどのようにして脳は新しい知識を「単純記憶」するのでしょうか?
これは五感によって記憶されます。
体の持つ感覚を使えば使うほど脳は対象を記憶しやすくなります。
だから勉強するときは五感を総動員した方がいいんです。例えば、APPLEという英単語を覚えるにはりんごを持って、大きな声で「アップル!」と叫びまくり、その声を自分の耳で聞いて、りんごの匂いを嗅いで、それを確認したら紙に何回も書いて、最終的にはりんごを食べてしまってその味まで記憶として覚えるわけです。ここまですれば忘れません。
でも、実際にはここまで出来ません。
せいぜい紙に書いてそれを目で確認するくらいです。
しかし、「音読」を学習習慣として取り入れるとどうなるでしょうか?
もう一歩進んで声に出してみることで、話すという動きが加わります。
さらにはその声を自分の耳が聞くわけです。
①手を動かす②それを目で追う の二つの作業に
③声に出す④それを耳で聞く
という二つの身体の動きが加わるわけです。
これだけで暗記効率は倍増します。
つまり、単純に考えても半分の勉強時間で済むわけです。
「音読」するだけで英語の学習時間を半減するくらいの効果があるわけです。
それなのに「音読」しない子供の何と多いことか・・。
しかも、「音読」の効果はこれだけじゃないんです。

明日、引き続きお話していきますね。


英語力検証 京大生VSカンボジア人 [英語]

6月12日  

日本で受験勉強を極めた人種と言えば、やはり東大生か京大生だと思います。
僕の京大生の友人Nさんと、カンボジアでアンコールワットのガイドをしている僕の友人Sさんに登場していただきましょう。
二人の英語力の違いについて考えることが、日本の教育問題について考えることにつながると思いました。
京大生のNさんは、超有名な私立中学校に中学受験で入学しました。中高一貫で教育を受け、現役で京都大学の医学部に入学しています。まさにエリートコースですね。
それに対してカンボジアのSさんは学校にはほとんど行っていません。
家が貧しかったので、小さい頃は家のお手伝いをしていたそうです。
しかし、カンボジアの治安状態が改善し、アンコールワットに多くの観光客が訪れるようになったことを契機にガイドの仕事をしたいと思うようになりました。
今では日本語も話すSさんですが、もちろん当時は英語も日本語も話せません。
とりあえず仲間のバイクについて行って、観光客の客引きから始めます。
「ハロー」くらいしか言えません。
しかし、仲間が話しているのを聞いてまずは数字を覚えました。
これで値段交渉が出来ます。
数字の次は、時間や曜日と・・最低限必要な単語はそれほど多くはありません。
一ヶ月も経たない間に基本的な言葉は覚えてしまいました。
さらに観光客を遺跡に案内するたびに新しい言葉を耳にしたら、それをメモに控えて意味を確認するということを繰り返していたのです。
英語が話せなければ商売が成り立ちませんから必死です。
それこそ必死で覚えました。彼にとって幸運だったのは毎日英語を話す相手がいたということです。
料理で例えるなら新しい材料を仕入れるたびにどんどん調理を試してみたというような感じです。
一年後、彼は旅行のガイドとしてはほとんど支障のないレベルの英語を話せるようになりました。
さらに数年後、彼はガイドで貯めたお金で英語の学校に行くことが出来ました。
驚くべきことにそれまでの彼は自分の名前をアルファベットで書くことすら出来なかったのです。
英単語はすべてカンボジアの文字で覚えてきたのです。
学校に通うことで、それまで使っていた英語が語彙量とともに文法的にも格段に洗練されました。
僕と出会ったのはこの頃ですが、彼はすでに日本語の勉強まで始めており、日本語での簡単な会話までするようになっていました。
さて・・このSさん。
彼がたどった学習法こそが日本の英語教育を考える上でのヒントになると思っています。
事実、京大生のNさんよりも流暢な英語を話すのですから。
日本でトップクラスの教育を受けたにも関わらず、カンボジアの学校に通ったことのないガイドさんにも勝てない。残念ながらこれが日本の英語教育の現実なんです。
しかし僕は、昨日のブログで言いました。
大学受験までの勉強は無駄ではないと・・。
N君に必要なのは、調理法の学習だけなんです。
それでは英語の調理法とはいったい何なのでしょうか?
もうお分かりですね?
実際に英語を話すこと
・・これに尽きます。
つまり英語学習の最良の方法は外国人のお友達を作るということです。
大学の国際交流センターに行くとか方法はたくさんありますが、とにかく受験までに得た知識を使わないまま眠らせてしまうのは非常にもったいないことです。
それを使うことのできる場を一日も早く見つけることです。
海外の大学に進学するのも良いでしょう。
海外留学をするなら1回生の夏期休暇が最適です。

※ちなみにお友達になるのにいい人種は、イスラエル人です。
彼らはどこの国にもいますし、英語も話します。
人脈を大切にするので、縁が切れにくいです。
すこし面倒だな・・と思うくらいに連絡をくれますし、日本人への差別意識もあまりありません。

大学に行かない人なら、外国人バーに行くとかそこでバイトするとか、何か方法はあるはずです。
なにせ英語の知識が腐らないうちに、使わなければなりません。
日本の英語教育はこのための学習時間が圧倒的に足りません。
要するに畳水練なんです。
畳の上で水泳の練習をしても泳げるようにはなりません。
英語が使えるようになるという目的なら、まずは話すための時間を割くべきなのです。
しかし、日本の英語教育に文句を言っても始まりません。
その学習時間をより有効活用できるようにすればいいのです。
たった一つの習慣で日本の英語教育を実りあるものに変えることが出来ます。
使える英語を身につけたければ、大学合格までこの習慣だけは徹底してください。
たった一つです。何があっても習慣化してほしいと思います。
高校生までにこの習慣をつけて、大学で英語を実際に使いこなすのです。
これだけで英語の学習効果が何倍になるのかは計り知れません。

それはすなわち・・・「音読」です。

「音読」の効果についてはまた後ほど解説します。
次回は英語という教科の特性についてお話していきます。

追伸:
インターネットを使えない環境になるので、少しの間更新をお休みさせていただきます。
すいません。 せんせい

今の教育で英語は話せるようにならない [英語]

6月11日

今日は英語の勉強法についてのお話から進めていきます。
英語の勉強法に関してだけは他の教科との決定的な違いがあります。
皆さんお気付きでしょうか?
英語の勉強法に関連した書籍だけは書店に山のようにあるのです。
それも専門書の棚だけではなく、ビジネス書コーナーなど色々な場所にあります。
英語の勉強法に関連した書籍がベストセラーになることも多いです。
つまり情報量に関しては充分なものがあると言えるのですね。
他の教科に関しては、勉強法などに関してそれを扱っているものが少なすぎるという問題意識から、このようなブログを書き始めましたが、英語に関して言えば、どうやら情報の取捨選択が必要なようです。
自分自身が英語を話せるようになりたいという思いから、それこそ英語の勉強法に関しては一番勉強をしてきました。英語よりも英語の勉強法を学んだ時間の方が長いのでは?と思ってしまうくらいです。
英語の勉強法に関しては、本によって全く違うことを言っていたりするので、ややこしいことこの上ないのですが、色々な著者がおっしゃられていることを総合的に判断し、僕なりの結論を5つ見つけ出すことが出来ました。
それをここで発表させていただきます。

①学校で習う英語だけでは話せるようにはならない
②中学生までの勉強法と高校生からの勉強法は違う
③大学生までの勉強と社会に出て使う英語の勉強法も違う
④大学生までの英語の勉強は全くの無駄にはならない
⑤最も重要なのは方法論よりもモチベーションの維持である

以上です。
まず、一番注目していただきたいのが①の学校で習う英語だけでは話せるようにはならないということですが、これは歴然とした事実です。そうであるなら東大生や京大生は全員英語が流暢でなければおかしいからです。しかし、現実には東大生や京大生全員がそこまでのレベルに達しているとはとても思えません。
社会に出て使える英語力とはネイティブと支障なく会話が出来るということです。
つまり日本の英語教育では英会話力が身につかないと言えます。
僕は英語力に関してこんなイメージを持っているんです。
大学受験までに習う英語の知識というのは、料理で言えば材料なんです。
材料がなければ、料理は出来ないのですが、調理をしなければ食べることは出来ません。
モノによってはそのまま食べることが出来ますが、それでは優雅さに欠けますよね?
知っている単語を言うことくらいは出来ても、それを組み合わせた素晴しい文章が会話として出てこない。
こういう状態だと考えています。
つまり、日本の英語教育というのは材料を揃えることにしか目がいっていないということです。
英語の調理方法が教育のプログラムからごっそり抜けているのですね。
またここに大きな問題があります。材料は腐ってしまうのです。
せっかく長い時間をかけていい材料を揃えても、長年調理しなければ材料はどんどん腐っていきます。
社会人になって英語を勉強しようと思ったときには、再び材料の調達から始めなければいけない
・・そんなことが起こってしまうのですね。
それに対して調理方法はあまり忘れません。
一回作り方のコツを覚えてしまうと、場合によっては一生その方法を覚えていることが出来ます。
僕が考える英語の最善の勉強方法は大学受験までは受験勉強方式で勉強をしまくって、大学入学と同時にそれを調理していくというやり方です。
僕は学生の頃からたくさんの途上国に行ってきましたが、現地の人たちで観光に従事する人たちは非常に英語をよく話します。日本の東大生よりもよく話します。聞いてみると、英語だけでなく、それ以外に3ヶ国語くらいは話せるという人も珍しくありませんでした。
なぜなら、彼らは必死に毎日語学の調理方法を学んできたからなんです。
それに対して日本の学生は材料だけ。英語に使った勉強時間はおそらく負けてはいないのでしょうが、英語を調理した経験がほとんどないので、いかんせん彼らの英語力に劣っているような気がしてしまいます。
実は、受験英語の勉強を頑張ってきた人は、上手くやればすぐに彼らの英語力を超えることが出来ます。
なにせ材料の質において格段の差がありますので、調理法さえ学べば彼らには負けないはずなのです。

それなのになぜ話せるようにならないのか?
その点を含めて、次回以降お話していきたいと思います。


英語学習は必要か? [英語]

6月10日

さて、今日から英語です。
英語の必要性についてはどうでしょうか?
英語嫌いの子供達にお話をすると、こんな答えが返ってきます。
「だって外国に行かないから大丈夫」
う~ん・・。一理あるようなないような。
そんな英語ですが、社会に出てどう役立つのか?という点から確認していきましょう。

英語を話すような機会は来るのでしょうか?
海外旅行に行ったときにあります。
仕事で英語を使わない方はそれ以外には機会は少ないでしょうね。
全くないといった方が正解かもしれません。
ということは、海外旅行レベルの英会話が出来ればOKということでしょうか?
実は答えはNOなんですね。
英語が大切な理由は仕事の延長線上にあるのです。どんな仕事でもそうですが、ある分野を極めていくといつか壁にぶち当たります。それは紛れもありません。
国境という壁です。
何かの仕事で成長していけば、必然的に活躍の場は海外へと広がるのです。
人間は現状に満足出来ない生き物です。成長の実感が得られなければ、嫌なのです。
誰かの言葉を借りれば、生命体には二つの状態しかないそうです。
すなわち、成長しているか、死につつあるかです。
悲しい性ですが、仕事に満足感を得るためには成長を続けなければならないのです。
ましてや国内でそれなりの成果を仕事で残した人間が、現状で満足するとは思えません。
いつか必ず海外を視野に入れた活躍をしたくなるのです。
あるいは海外から最新の知識や情報を仕入れる必要性が出てきます。
そのときのために英語はあります。(もちろんそれだけではありませんが)
なぜなら英語は国際語だからです。世界各国の情報のほとんどを英語で知ることが出来るといって過言ではありません。フランス語でも、ドイツ語でも、スペイン語でもありません。実は、ヨーロッパならフランス語やドイツ語、南米ならスペイン語というように地域によって強い言語は違います。しかし、世界各国で考えてみると、やはり英語です。
ちなみに大学受験において英語が重視されるのは、大学というのは学術研究の最高機関なので、それを使えなければ研究が出来ないという前提があるからです。
最近は少子化の影響もあり、大学受験に英語を必要としない大学までありますが、そんな大学に子供を行かせてはなりません。大学で本気で学問を学ぼうと思えば、英語は必須ですし、それを問わない大学というのは存在の怪しいこと、この上ありません。
大学の受験料と授業料を効率よく集めるために、そんな入試をしているのです。
楽で良かったなどと騙されてはいけません。
ドラえもんの翻訳コンニャクのようなものが発明されれば、まぁ不要といってもいいのでしょうが、現時点では大学の勉強に英語は必須です。
大学入試だけでなく、入社試験として英語を使われる場合も多いです。
それだけ色々な場面で英語力を問われるということは、日本の社会においては、英語力を高く評価される場面が多いと言うことです。
それだけ高い社会的評価を得られるということですね。
一つ注意していただきたいのは、英語の勉強だけをしても何にもならないということです。
英語力というのは、その人物の持つ能力と相乗効果を発揮してこそ意味があります。
例えば、サッカーの中田氏は英語やイタリア語が話せるからすごいのではありません。
サッカーの能力が高いからこそ、それが評価されるのです。
英語だけで食べるなら通訳のような仕事もありますが、英語が話せるというだけの人ならそれこそ何万人でもいます。どれだけ勉強をしても普通は帰国子女には勝てません。
その言語のスペシャリストとして活躍するには、英語は不向きです。
そのために勉強するなら、ベトナム語とかスペイン語のような言語の方がいいでしょう。
あくまでもプラスアルファの能力として捉えてください。
しかし、最強の補強ツールです。
「論理的思考能力」と「コミュニケーション能力」だけでも充分に出世出来ますが、それにネイティブ並みの英語力があれば、大企業の役員や社長にでもなれます。

ドラゴンクエストというゲームがあります。
勇者が悪者のボスを倒すというゲームですが、そのためには充分にレベルを上げて、
なおかつ強い武器を装備しなければなりません。
先の二つの能力は勇者自身のレベルです。英語は最強の剣です。
レベルの高い勇者が使ってこそ、本当の強さを発揮するのです。

英語を使いこなす日はまだまだ先かもしれませんが、その日はきっとやってきます。
そのときになって勉強するよりも、頭が柔らかく時間の充分にある学生時代に勉強するほうがずっと効率的です。
実は日本の教育において最も問題が多いのが英語です。
理由は簡単。
しっかりやったにも関わらず、話せる人の人数が圧倒的に少ないからです。
巷で英語の勉強法について書かれた本がこれだけ売れるのは、それだけ英語を使いこなせる人が少ないという現状を表しているとも言えます。
ある意味においては一番厄介な科目かもしれませんが、その日に備えて頑張りましょう。

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