2011年04月12日| 2011年04月22日 |- ブログトップ

言ってもきかない子供への対応 [生活指導]


今日はひさしぶりに通常記事です。
以下、高校の先生の悩みです。

「高校教師です。1年生の女子生徒で、入学早々スカート丈を異常に短くしている生徒がいます。
スカートだけではなく掃除をさぼったり大声で文句を言ったり、とにかく目立つ生徒なのですが、わかるように話をすれば他のことはちゃんと改めようと努力をします。でも、スカートの丈だけはどんなに注意されても直す気がなく、すぐ人目を盗んで超ミニ丈に戻してしまうので注意してもきりがありません。本人なりにいいところもありますし、誉めて伸びるタイプの子だと思うのでそうしてやりたいのですが、あれだけの超ミニスカートを一人だけ許していると他に示しがつかないという意見もあり、そうなると顔を見るたびにスカートの注意ばかりしなければなりません。目立つのが好きなタイプで、HR委員長でもあり、うまくすればクラスをいい方向にひっぱっていけそうな子なのですが、どう指導していくのがこの子にとって一番いいのでしょうか。」

とても良い題材だと思い、YAHOOの質問から引っ張ってきました。
皆さんならどう指導されますか?
教育の現場ではとっても良くある話なので、私が回答しましょう。

結論から言えば、許すべきではありません。
女子生徒の顔を見るたびに指摘するべきでしょう。
かと言って、無理矢理押さえつけるのもよくありません。
後々に禍根を残しますからね。
ところが、そんな甘い指導では、女子生徒は直さない。
それでは他の生徒に対して「示し」がつかないんじゃないか?
そういう論理だと思います。
誤解していただきたくないのですがこのケース、ちゃんと「示し」はついています。
先生が明確な基準に従って、「これはダメ、これはOK」と言っているのでしたら、それでいいのです。それが「示し」です。
それを先生が見ていないところで守っていないのは、女子生徒の都合です。
周りの生徒もそれがわかっていますので、それ以上とやかくは言わないでしょう。
問題なのは、人によって問題を切り分けているケースです。
同じスカートの丈に対して、「この子はダメ、この子はOK」。
これでは、他の生徒に対して全く示しがつきません。
要するに、先生の中に絶対的な基準を設けて、それをぶらさないようにすれば良いのです。
ただ、指導する立場から言えば、言いやすい生徒とそうでない生徒というのが必ず存在します。
言いにくいから言わないというケースは現場ではよく見かけます。
少しの指摘に異常に反発する生徒などは、他の生徒と同じように指導することは出来ないかもしれませんね。
しかし、そういう生徒は割合にすればごく一部です。
ごく一部の例外を全体的な傾向のように捉えてしまうのは、人間の思考の癖です。
ほとんどの生徒はそんなに神経質ではありません。
理不尽なことには反発するかもしれませんが、明確な基準に基づいて「それはダメ!」と言われた事に対して過敏な反応はしないでしょう。
繰り返しますが、「何で私だけ?」と思うから反発をするのです。
人によって基準をぶらさないことが大切ということです。
それでも気にするような神経過剰なケースは別問題と考えるようにします。
冒頭の質問に出てくる生徒は明らかに普通の生徒。
明確な基準に沿って、きちんと指導をすれば、問題ないでしょう。
自分の意見を持っていると思いますので、面倒がらずになぜダメなのかを語り続ければいつかわかってくれるタイプだと思います。
それを諦めて言わなくなったとき。
そのときが「この子はOK」と暗黙の承認をしてしまったときです。
こうなると、秩序がなくなるので気をつけないといけませんね。

2011年04月12日| 2011年04月22日 |- ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。