受験を楽に終える方法 [受験勉強]


お久しぶりのブログ更新です。
長い間、更新が出来ておらず申し訳ございません。

ほとんどの学校はすでに合格発表を終えていることと思います。
全ての生徒達がいい結果であればいいと思いますが、そういうわけにもいきません。
全員ハッピーな結果に終わるのであれば、受験ではありませんからね。
合格した子供はおめでとうございます。
努力して、手に入れる合格ほど嬉しいことはありませんね。
逆に不合格になってしまった子供たち。
その悔しさを忘れないで欲しいと思います。
受験での失敗なんて、社会に出てしまえば屁のようなものです。
でも、そこで失敗しなければ・・という人生を歩んでいる大人がいるのも事実です。
そういう大人はどこで道を間違えてしまったんでしょうね?
答えはきっと一つです。
悔しさを忘れてしまったからなんですね。
自分には出来たはずなのに悔しいと思えば、次は頑張ります。
でも、悔しいとも思わずに、自信だけを失ってしまう人がいます。
こういう人は次のチャレンジも失敗してしまう可能性が高いです。
次のチャレンジこそ、必ず成功できると自分を信じて頑張って欲しいと思います。
子供がそう思えるかどうかは周りのフォローの仕方次第ですね。
時間がたってから、落ちた理由を客観的に分析してあげてください。ただ漠然とダメだったという記憶しか残らなければ、本人の自信は回復しません。
なぜ落ちたのか?何が足りなかったのか?に気付くことで、次は頑張れます。
本人の資質(変えられないもの)ではなく、行動(変えられるもの)に注目するということです。

さて、そろそろ春休みに入る学校も多いと思います。
ということで、本日は来年の受験生の春休みの過ごし方についてお話させていただきます。
例によって高校受験生です。
今日、ご紹介させていただくのは、高校受験を楽に終える方法です。
実は、その方法は中学3年生になる前の春休みの過ごし方にあるのです。
早速説明させていただきたいと思います。

突然ですが、みなさん。
勉強をしていて一番苦しいと感じるのはどんなときですか?
勉強に限りません。部活動でもゲームでも仕事でも何でも結構です。
きっと多くの人はこの答えに共感していただけるのではないでしょうか?
それは、「努力していても結果がむくわれないとき」です。
多くの受験生を見ていて、私はあることに気付きました。
成績の高低や、志望校の難易度、本人の性格などに関係なく、受験を比較的楽に終えることの出来る生徒と、受験でとても苦労する生徒がいるのです。
受験で苦労する生徒は本人のみならず、ご家庭もかなりのストレスを抱えられます。
成績の上がらないストレスから、ご家庭での関係もギスギスしてしまうようです。
見ているこっちもしんどくなってしまいます。
下の会話は、秋頃、こうした生徒と面談を行なうと良く見る光景です。

私 「9月の模試結果を返却させていただきます。」
本人 「全然、成績が上がっていない・・」
お母様 「あんた、夏期講習あんだけ行って、塾で全然勉強してへんやろ!」
本人 「してるわ!」
私 「たしかに、○○君は頑張っておられたんですけどね~」

さて、ここで問題です。
嘘をついているのは誰でしょうか?

・・・

実は誰も嘘なんてついていないんです。
本人はたしかに頑張った。
でも、成績には結果があらわれていません。
どうしてこういうことが起こってしまうのでしょう?
答えは簡単で、「みんな頑張っているから」なんです。
でも、本人にはそれが見えない。
頑張れば成績が上がるのが、当たり前だと思っているのです。

受験における頑張りは偏差値で表されます。
偏差値というのは、相対評価なので、本人が頑張ったから上がるものではありません。
例えるなら、こういうことです。
マラソンでみんなのんびり走っているのは、夏までです。
夏になると、周りがペースを上げてしまうのです。
だから、本人がペースを上げても全然差が縮まらない。
場合によってはさらに広がってしまうことすらあります。
これが苦労する受験の典型的なパターンです。
夏以降、偏差値を上げるというのは並大抵の苦しさではないと知るべきです。
特に部活動をしてこなかった生徒の場合、かなり難しいことになります。

では、どうすればいいのか?
志望校を遅くても6月までに決めてしまうのが、第一のコツです。
もう一つはその志望校の合格基準偏差値を6月までに取ることです。
この条件を満たすことが出来れば、受験はかなり楽になります。
あと一年ではなく、3ヶ月で偏差値をそこまで伸ばすなんて無理!
そんな言葉が聞こえてきそうですが、そんなことはありません。
なぜなら、今の段階では周りの子供のペースは緩やかだからです。
マラソンで言えば、歩いています。
周りが歩いている間に一気に順位を上げてしまうわけです。

そのための時間がこれから始まる春休みです。
どう過ごせばいいのかを次回説明させていただきますね。

新中3生の春休みの過ごし方 [受験勉強]


受験を楽に終える方法は前回、お話させていただきました。
マラソンで考えると分りやすいですが、全員がラストスパートをかけているときに、周りを追い抜くのは至難の技ですよね。
受験は周りとの競争です。
しかもマラソンよりもタチが悪いことに、周囲の頑張りは見えないのです。
30km地点、35km地点、40km地点で自分の順位だけを知らされるようなものです。
自分としては、かなりペースを上げたつもりでも順位は変わらなければ・・
もちろん、落ち込みますよね。
受験における苦労はこのような心理的な側面に大きく左右されるのです。
偏差値という数字が周りとの比較である以上、それは仕方ありません。
実際、中学3年生の2学期にもなると、定期テストの平均点はたいてい上がります。
これは子供達、全員の絶対的な学力水準は上がっているということを示しています。

では、春休みには何をすれば良いのでしょうか?
一般的には英語、数学だと考えられています。
でも、偏差値の原則を思い出してください。
周りが努力している科目は偏差値が伸びにくいという原則があります。
春休みに僕がお勧めしていたのは、社会と理科を徹底的に鍛えるプランです。
これは秘密なのであまり教えたくなかったのですが、もう塾業界とは関係のない仕事をしているので公表します。
その前に、少し余談をはさみます。
理想的な教師と生徒の関係とは、生徒が教師の信望者となることです。
先生の言うことに何の疑いを持たないほどの関係がベストです。
こういう存在をメンターと言います。
なぜ疑いを持つのがいけないのかと言うと、成長が遅れるからです。
ある地点からある地点まで、人が最速で移動しようと考えたときに、最良の方法はその道を知っている人の真後ろを何の疑いもなくついていくことです。
余計なことをしているとその分、時間を浪費することになります。
そして、自分の目的地に到着してから、自分なりの考えを持てばいいのです。
問題意識や疑問は大切ですが、場合によってはそれらが成長を鈍化させます。
特に、小中学生の勉強のような知識詰め込みの段階においては、余計なことは考えず、先生の言う事を素直に守るほうが早く成長します。
だから、教師という仕事は人格者でなければならないのです。
子供が間違った場所に到着させてしまう恐れがあるからです。
たとえ、建前であろうと子供の前では理想の人格を演じ続けなければなりません。
子供の前では、腰パンも、茶髪も、ピアスも、人の悪口を言う事も我慢です。
変な話ですが、モヒカンの先生がいるとすれば、生徒が先生に憧れて全員モヒカンになってしまうような教師こそ、いい先生だといえるでしょう
余談が長くなりました。
宗教におけるカリスマがどんな手段で人々を惹きつけたかわかりますか?
色々とありますが、最たる手段が「予言」です。
力強い言葉で未来を予言し、現実がその通りになるときほど人々を驚かすことはありません。
実は、春休みの塾長にはそれが出来るんです。
特に中2生の終わり頃に来た子供に有効なのですが、必ず偏差値を上げてみせると約束します。
で、何をやるのかと言えば、社会と理科を徹底的に鍛えるんですね。
周りは社会と理科なんてまだまだやらない時期なので、偏差値は上がります。
それも5UPは当たり前、10UPもあちらこちらに・・といったありえない上がり方をします。
もちろんこんな上がり方は夏以降はありえません。
春休みだから出来るやり方です。
それも理科、社会だから可能なんです。
主要3科目(国数英)に関しては、周りもそれなりに頑張りますし、科目特性として短期では成果が出にくいので、同じことは出来ません。
このやり方をやると、春休みが終わって成績表が帰ってきたときに生徒は驚くんですね。
E判定だった志望校の判定がBくらいになってるんです。
これで子供は確実に自信をつけます。
何度か書きましたが、子供のモチベーションを上げる方法は成績が上がることです。
そして、塾や先生の評価も確実に上がります。
予言がその通りになるわけですからね。
あくまでも僕のやり方ですが、ここで保護者と生徒の気持ちをぐっとつかむことに成功すれば、その後一年間の受験指導がかなり楽になります。
こちらの指導に、変な疑いを持って欲しくないんですね。
信じてついてきてくれることが大切なんです。
塾の効果を最大限発揮するためには・・。

僕の場合、ちょっとずるいですが、成績が上がるネタばらしはしないんです。
それをしてしまうと、予言にはなりませんからね。
とにかく、春休みに社会と理科を徹底的に鍛えるという方法はかなり有効です。
即効性があるので、ぜひお試し下さい。
勉強に関して、大半の子供にはすでに多くの「負け癖」がついてしまっているので、成功体験を与えるいいきっかけになりますよ。

大人が変われば・・ [勉強の習慣]


「心が変われば、行動が変わる
行動が変われば、習慣が変わる
習慣が変われば、人格が変わる
人格が変われば、運命が変わる」

冒頭の言葉は松井秀喜選手を育てた星稜高校の山下監督の名言として知られています。
松井選手はこの言葉について、
「今も心の中で輝いている宝石のような言葉です」と語っていました。
しかし、この言葉は山下監督が一から考えたものではないと思います。
なぜなら、同じような言葉を100年以上前のアメリカの学者が残しているからです。
名前はウィリアム・ジェームス。
アメリカ史上初の心理学者と言われています。
彼の残した言葉は山下監督のそれとほとんど変わりません。
唯一、心の部分が「思考」に変わるだけです。
今日はそのことについて書いてみたいと思います。

消極的な子供の姿にがっかりしてしまうこともあるかもしれません。
そういう子供にやる気を持ってもらうためにはどのようにすればよいのでしょうか?

いつも書いていますが、「勉強しなさい」は禁句です。
他にも、「もっと前向きに」、「もっと積極的に」、「もっと元気良く」といった言葉で子供を動かそうとしても、あまり効果がありません。(※状況によっては効き目があります)
日常的な場面では、使うべきではない言葉と言えるでしょう。
なぜなのでしょうか?
答えは、相手の「行動」を見て改善を求めているからです。
「行動」に働きかけても、相手は動きません。
「行動」が生まれる背景を知り、そこにアプローチするべきなのです。
「行動」が生まれる背景は以下のようになります。

思考→感情→行動→成果

多くの親は「行動」に注力して子供を変えようとします。
子供に限りませんが、相手の「行動」を変えさせるのは容易ではありません。
その証拠に、「勉強しよう!」と決意したところで、自分自身の「行動」すら変えることは容易でないはずです。
「行動」にいたった背景を、さかのぼって考える必要があるのです。
「感情」に働きかけることは、「行動」に働きかけるよりも有効です。
「感情」が高まると、人は動きますからね。
しかし、「感情」には波があります。
一時的にやる気になったとしても、その状態を持続することは難しいでしょう。
継続的にやる気を持ち続けてもらうためには、「思考」に働きかけるしかないのです。
では、どのようにすればよいのでしょうか?
まず知っていただきたい事実があります。
人間の脳は一日に5万回もしていると言われています。
(※諸説ありますが、膨大な数の思考が行われているという点では一致しています)
ただ、私たちが自覚するのは、そのうちの10%に過ぎないんですね。
つまり、90%は「無意識の思考」となるわけです。
「無意識の思考」には、特徴があります。
親や先生、友人や組織のリーダー(本人にとって影響力のある人)の「無意識の思考」は伝染してしまうのです。
つまり、子供にやる気がない場合、周囲の人間に問題がある可能性が高いわけです。
「無意識の思考」の背景には、本能や生まれ育った環境、成功体験や失敗体験など様々なものがありますが、通常、人間の思考はネガティブな方に振れやすいといわれています。
もう一度、まとめますね。

思考→感情→行動→成果

なわけです。
継続的な成果を期待するには、相手の「思考」に働きかける必要があります。
ただ、「思考」は見えないものなので、言葉で変えることは出来ません。
しかし、「思考」は伝染するという特徴があります。
子供の「思考」を変えるためには、働きかけを行なう本人(親や教師)の「思考」から変えなければならないということです。
「思考」は前述の通り、無意識下で90%も行なわれているので、普通に生活をしているだけでは変えることが出来ません。
まずは、無意識下で行なわれている思考のコントロールからはじめないといけませんが、どうすれば良いのでしょう?
そのためのコツは、思考の特性を理解することから始まります。
人の思考には下の3つの特性があります。

①思考には癖がある
②思考には枠がある
③ないない思考

まず、①から説明させていただきます。
無意識下の思考とは言え、思考には癖がありますので、その癖を知ることが出来れば比較的簡単に思考パターンを変えることが出来ます。
その癖がどのようにして現れるかというと、反射的に出る「口癖」です。
「難しい」、「疲れた」、「無理」、「忙しい」、「つらい」・・・
こうした言葉は全てネガティブな「思考の癖」の産物です。

ネガティブな思考⇔ネガティブな口癖→ネガティブなイメージ→消極的

このようになってしまうので、気をつけなければなりません。
これを改善する方法は、ネガティブな口癖をやめることです。
普段の生活にこうした言葉が隠れていないか、もう一度振り返ってみてください。

次に②の「思考の枠」です。
これも厄介ですね。
固定観念と呼ばれるもので、誰にでもあります。
人は「私はこれが正しい」と無意識に思い込んでいる世界があります。
それは、これまでの経験から知らない間に出来上がっているのですが、これが人間の成長を阻害します。
一例を挙げれば、オリンピックでは新記録が出ると、それを超える記録が次々と出たりします。
「このくらいが限界だ」と勝手に思い込んでいたラインを誰かが超えることで、選手の「思考の枠」が外れるんですね。
子供にとっては、この「思考の枠」が成長を阻害する要因になっていることがあります。
「思考の枠」による典型的な反応のひとつは「言い訳」ですね。
「いや」、「でも」、「だって」、「しかし」・・・
こうした言葉で自分を正当化することの多い子供は要注意です。
「思考の枠」をコントロールするヒントは、言い訳をしないことです。
自分自身もそうですし、家庭の決まりごとにしてしまうと良いと思います。
言い訳をしないということは、自分の否を認めるということです。
そうすることで、自分自身の「思考の枠」を強制的に広げさせるようにします。

最後に③の「ないない思考」です。
人間は無意識にないものにばかり意識を向けてしまうということです。
そうした思考パターンがあるからこそ、人類は進化を遂げたとも言えるのですが、教育という側面から見ると、この思考パターンの強い人は教師には不向きです。
「ないない思考」による動機付けは無意味ではありません。
それは例えば、こういう指導です。
「あと50点取らないと志望校に合格出来ないよ」
「こんな点数でどうするの!?」
「勉強しないと、大人になってから困るよ」
「いい大学に行かないとしんどいよ」
こうした指導はたしかに短期的には成果を出すんです。
子供の危機感に訴えるからなんですね。
でも、長期的には疲弊してしまう指導法であることを知ってください。
このやり方を一年間続けることは出来ません。
では、長期的にやる気を持続させることの出来る指導とはどのようなものでしょうか?
それは、子供の「わくわく感」に訴える方法です。

「あと50点取らないと志望校に合格出来ないよ」
ではなくて、
「あと50点取ったらあの学校の制服を着れるね」
「こんな点数でどうするの?」
ではなくて、
「次のテストでいい点数を取ったらみんなきっと驚くね」

こんな風に動機付けをしていくようにします。
危機感に訴えるような指導はいりません。
(そう思っていて、ちょうど良いくらいのバランスになります)

まずは、自分自身の思考の特性を理解した上で、子供の行動に問題がないかを振り返ってみてください。
一見遠回りに見えますが、これが一番の近道です。

冒頭の格言風に言えば、
「大人の思考が変われば、子供の思考が変わる、
子供の思考が変われば、子供の行動が変わる
子供の行動が変われば、子供の習慣が変わる
子供の習慣が変われば、子供の人格が変わる
子供の人格が変われば、子供の運命が変わる」
となるわけですね。

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