若いって素晴らしいの? [雑談]



今日の職場で、こんな場面が繰り広げられていました。
女性社員同士の会話です。

(Bさん) 「Aさんて、25歳だったよね~」
(Aさん) 「ちょっと待ってくださいよ。ひどい!まだ23歳ですよ。」
(Cさん) 「ひどいって・・。私は28歳だよ。」
(Aさん) 「え~!? ごめんなさい。」

とまぁ・・こんな感じの会話です。
僕はこの会話の中にある種の嫌悪感を覚えます。
冗談を言い合いながら会話を楽しんでいるのは分かります。
けれども、これは冗談ではなくて、彼女達の本音ではないでしょうか?
若いことがいいことだという暗黙の了解がこの会話の中にはあります。
30代になれば、「三十路」。
あるいは「アラサー世代」、「アラフォー世代」。
こうした言葉にネガティブな響きを感じるのは僕だけではないはずです。
人は一人の例外もなく、年齢を重ねます。
誰でも30歳、40歳になるのです。
若さはいつか失われます。
それが唯一の価値観の拠り所だとすれば、そんな若者はみっともないですが、それを羨ましく思うような大人もみっともないと思っています。
女性の場合、外見的な魅力に限定しても、30歳~40歳くらいまでは毎年綺麗になり続けることが出来るはずです。若さだけの美しさとは違った魅力が備わるからです。
努力して磨かれる美しさは、素材の良さとはまた違います。
男性にしても、50代くらいまでは外見的にも、充分魅力的でいられるはずです。

幸せとは相対的な問題です。
「他の人よりも幸せな毎日」
「昨日の自分よりも、素敵になる人生」
これが最も幸せな人生です。
いつも100点を取っている子供は80点だと悔しいですが、いつも50点の生徒が80点を取れば大喜びです。しかし、他の全員が100点であれば、喜びも冷めてしまいます。
幸せになるコツは二つあります。
一つはどうにもならないことを人と比べないことです。
他の人と比較しなければいいのです。他人は他人で関係ありません。
さらに言えば、「どうにもならないことは自分よりも恵まれない人と比べて、努力でどうにかなることは自分よりも優秀な人と比べるべき」です。
不幸になる人は逆なのです。
どうにもならないことばかり人と比べて、努力しないといけないことは下を見て安心しています。
これではいけません。
もう一つのコツは少し難しいです。
「人生のピークを先に用意する」ことです。
若いだけが価値観の拠り所だったとしましょう。
20歳くらいにピークを迎えた後は、下り続ける人生です。
ずいぶん寂しい生き方ではありませんか。
欧州は若者と年配者の立場が日本とは少し異なります。
失礼ですが、不潔と思ってしまうくらい、服装や身だしなみに無頓着な若者が多いです。
ところが、年配者になると、日本とは逆で非常に魅力的な方が多くなります。
国によって異なったりもするのでしょうが、僕はほとんどの欧米諸国でこの印象を受けました。
この点は彼らを見習うべきだと考えています。
ハリウッドスターでも、本物と呼ばれるような人は皆ある程度の年齢を重ねています。
若者にお金は必要ありません。
泥だらけになって働いて、勉強して、汗臭ければいいのです。
それでも彼らには若さという魅力があるのですから、それで充分幸せです。

本来、年配者になる程、うらやまれる社会を目指さなければなりません。
「今は42歳。人生で一番楽しいです。20歳に戻れるなら?まっぴらごめんですよ。あんなに大変な思いは二度としたくありません。」
こういう風に言える大人が増えてこそ、健全な社会だと言えるのです。
なぜ、こんな逆転現象が起こってしまったのかと言えば、メディアに責任があります。
若いタレントやミュージシャン、アイドルを使いすぎました。
そして、それらの多くは使い捨てのような扱いで消えていきます。

こんなんでいいのか?
冒頭のような会話を聞く度にいつも悲しくなっています・・・。


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