模試結果分析(数学編) [模試結果分析]

10月19日

こんにちは。
今日は数学の模試結果分析です。
国語と英語の結果を見ると、3大要素の「読み、書き」力まではある程度、予想出来ます。
「計算」だけはやはり数学を見なければ何も分かりません。
というわけで、何よりもまず先に、数学の計算問題の正答率に着目してください。
計算問題の正答率を見て何を考えれば良いのでしょうか?
実際のA君の模試結果から考えてみましょう。
それでは、問題です。

<問題>
今回の模試の構成は計算問題の配点が40点でした。
応用問題は60点の配点です。
テスト結果は全体で48点だったとします。
計算問題の正答率は60%で24点。応用問題は40%の正答率で24点でした。
この生徒に全国1位の計算力が備わると、テストの点数は何点になるでしょうか?

ここでよくあるのが、こういう考え方です。
「ええと・・・計算ミスを直せば、あと16点取れるから64点!」
計算ミスしなければ、64点もあったんだよ。
・・よく見る光景です。
本当にそうなんでしょうか?

私ならこのように考えます。
計算問題のミスで16点落としている。
応用問題も計算ミスで16点くらい落としている(※)
※少しややこしい計算になりますが、参考までに
①応用問題の理解率を求めます 
60×(応用問題の理解率)×0.6(計算の正答率)=24
②応用問題の理解率は66.666...%と出ます
③応用問題の配点(60)×0.6666....=約40(計算ミスしなかった場合の応用問題の点数)
④40-24(実際の点数)=16(計算ミスしなかった場合と実際の点数の差)

<結論>
「計算力をつければ、A君は80点くらいまでは伸びるかもしれない。」

初めての模試結果が48点とかで落ち込んでいる生徒に対して僕はどーんとこう言います。
「塾で頑張れば、80点くらいは取れるよ。」
さらに偏差値との相関表で80点の欄を見ると、偏差値70とか書いてあったりします。
次に志望校ランキング表を持ち出します。
偏差値70の欄にはもちろん県下トップ校の名前があります。
「しっかり頑張って偏差値70になれば、ここの高校に行けるね。」

塾でこういう風に言われると生徒は燃えます。
子供はいいのですが、親は納得しません。
なぜ48点が80点になるのか?
昔から数学や算数では点数の低いこの子がそんなに伸びるはずはないと言われます。
無責任なことは言わないでくださいと言わんばかりに、ダメな理由を興奮して話し出す方もおられます。
しかし、そんなお母様も、この様に順を追って説明するとご理解いただけます。
そして、面談を終えて家に帰る途中の本屋で計算ドリルを買って帰られます(笑)。

確かに仮説です。
計算力がついたからと言って、応用問題がそのままの割合で点数が上がる保証はありません。
しかしながら、計算力がつけば間違いなく、応用問題の正答率は一定の割合で上がります。
計算問題での配点で点数を取れるようになるだけではない効果があるのです。
そしてもし仮にその点数があれば、びっくりするくらい偏差値は上がるものなのです。

そもそも子供にとって計算問題で間違えた問題の多くは本当に「わからなかった」わけではありません。
そうしたミスはしっかりとしたトレーニングを積むことによって克服可能なのです(数学編参照)。

計算練習のような地道な勉強を積むのは骨が折れますが、そういうことを日常的に行った結果、どういう世界が待っているのかを見せてあげれば、子供のモチベーションは間違いなく上がります。

以上。
数学の模試結果分析は「計算」の正答率からという内容でした。
ではまた次回。


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