子供が読書を嫌がる理由 [国語]

6月23日

さて、今日は「読解力」についてです。
「読解力」をつけるために一番いい方法は読書です。
読書をしていれば「読解力」は自然に身についていきます。
大学受験レベルの「現代文」の問題を解くには、そのための学習をした方がいいと思われますが、高校受験までのレベルであれば、読書の習慣がある子供なら、そんなに問題なく設問を解くことが出来るでしょう。
読書は最高です。
読書自体に楽しみを見出せるのであれば、こんなことが可能になります。
勉強→休憩の読書→勉強→読書→就寝
まさに休みながら勉強しているようなものです。
こんな生徒は、人の数倍のスピードで成績が伸びます。
読書が苦痛になってしまっている生徒ならこんな具合です。
勉強→休憩→読書→休憩→就寝
読書も勉強も苦痛には変わりないので、同じくらいのストレスになります。
同じくらい休まないことには体が持ちません。
もちろん国語の勉強として、「読解力」を身につける方法もありますが、僕はやはり読書をお勧めします。楽しみながら勉強することが一番大切だと思いますし、読書は誰にでも楽しめる勉強方法(勉強ではないですが)ですしね。

読書が大切なことはわかった。
しかしその肝心の読書の習慣がつかないんじゃないか!
これが保護者の方のお悩みだと思います。
ごもっともです。
では、読書習慣をつけるための方法論を公開しましょう。
まず初めに質問です。
あなたの子供は漫画は好きですか?
YESと答えられた方、喜んでください。あなたの子供には見込みがあります。
僕の経験上、漫画好きな子供は読書好きになる素質があります。
方法さえ間違えなければ、ほぼ間違いなく読書を習慣化出来ます。
この場合の読書出来ない理由は、活字慣れをしていないからなんです。
活字で読むことが出来るようになれば、漫画と同じように読書を楽しむことが出来るようになります。実際、僕自身も子供の頃から漫画が大好きでした。今も読みますが、ほとんどが活字本に変わっています。週に最低でも3冊は本を読みますが、その原点は子供の頃の漫画を読む習慣だと思っています。
NOと答えられた方。
読書の習慣化に少し苦労することになるかもしれません。
このケースについてはいずれお話することにしましょう。
先に、漫画なら読めるというお子様の場合に限定して、お話をします。
なぜなら、かなりの割合のお子様はこのグループに属しているからです。

漫画好きということは、自分なりにその世界に入り込んで、それを楽しむことが出来るということだと思います。その点は読書も変わりません。
それなのに何故読書は出来ないのか?
理由を言います。
面白くないからです。
では、漫画と同じストーリーの本があれば子供は喜んで読むのでしょうか?
答えはNOです。なぜなら面白くないからです。
「・・・???」ってなりますよね。
すいません。
なぜ面白くないのかと言えば、理解をしていないからなんです。
活字になることで、ストーリーがイメージ出来ない。
絵がついていれば、理解の手助けになるのに、文字だけなのでイメージがふくらまない。
例えば、司馬遼太郎の「燃えよ剣」にこんな一説があります。

(剣に生きる者は、ついに剣に死ぬ)
歳三はふと、そう思った。
軒端を出たときには、月は落ちていた。歳三は真っ暗な七条通りを、ひとり歩き始めた。
星が出ている。

文章を読んだだけで、そこにある主人公の心情に加えて、幕末の京都の寂しげな空気や虚しさ、そこに響くリアルな足音までが頭の中に浮かんでくるようです。
言葉を使って、そこにある仮想空間を描写するのは作者の表現力ですが、読解力があれば、
活字で読むほうが漫画よりもリアルにその世界観を想像することが出来ます。
なぜなら漫画は絵があるので、その絵にイメージが限定されてしまうからです。
絵にイメージを限定されない分、今の僕には活字の本の方が面白いとさえ言えます。
想像力を膨らませて楽しめるんですね。
これが読書の楽しさの一つですが、イメージが出来ないと楽しいとは思えません。
では、活字がイメージにつながらない理由はなんでしょうか?
一番大きな原因は、読んでいる本の内容が難しすぎることにあります。
本の内容が難しすぎるから、活字がイメージにつながらない。
それを前提に明日はお話を進めたいと思います。

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