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はじめまして [自己紹介]

5月20日

はじめまして。
本日よりブログを公開させていただきました。

簡単に自己紹介をさせていただきます。
もともとは学習塾の塾長をしておりました。
事情により退職し、今は塾業界にはおりません。
誰でも名前を知っているほどの大手の塾で働いており、その中でも全国トップクラスの生徒数を誇る教室を運営していました。
それだけたくさんの生徒さんを見てきたわけですね。

あなたは今、子育てについてかなり悩んでおられるかもしれません。
もしかすると、反抗期の息子や娘に手を焼いて一言も会話がない・・
なんてこともあるかもしれませんね。
今はまだ小さいお子様でそうした心配がなくても、そうした日がいつかやってくるかもしれません。いえ、きっとやってきます。
しかし、安心してください。
これだけは断言しておきますが、あなたが愛情を持ってお子様と接している限り、あなたとお子様の関係は将来的にはほとんどの場合において改善されます。

ここで私が問題にしたいのはそのようなことではありません。
たとえ、あなたと子供の関係が改善されようと、お子様がこれからの社会を一人で生きていけるだけの力をつけられるかどうかは別問題だということを認識してください。
最も大切なのは、これからの厳しい社会を耐え抜いていくだけの力を身につけられるかどうかということです。日本の自殺率は先進国でもトップクラスです。
あなたの子供が幸せだと感じていれば、自殺はしませんよね?
子供を自殺に追い込まないために親が出来る役割は本当に大きいのです。

子供がしっかりと自立できるだけの教育は親が行わなければなりません。

塾の運営をしてきた中で気付いたこと。
それは、子供の教育ということに関してだけ言えば、間違いを犯している親御さんが本当に多いなぁということです。全体の9割の保護者の方は教育の仕方を誤っていると言っても過言ではありません。

ごめんなさい。
厳しいことを言うつもりはありません。
しかし、考えてみれば当たり前のことなのです。
なぜなら、子供の教育という問題は、ほとんどのお父様、お母様にとって全く初めての体験か、もしくは数回の体験しかないことだからです。

あまり語られませんが、教育にはかなりの技術を要します。
愛情だけではどうにもならないのです。
愛情のみでいい結果を生み出せるのは、あなたとお子様の関係だけです。

愛情たっぷりに育ったにも関わらず、
学歴がなく、就職できない若者がいます。
無気力で何事にもやる気を持てない若者がいます。
自分に自信を持てない若者がいます。
自己中心的で周りを傷つけてしまう若者がいます。
犯罪を犯してしまう若者がいます。

子供の頃の教育を間違えなければ上記のような問題はすべて解決できます。
自信に満ち溢れたこれからの日本を支えるような若者が育つでしょう。

成績の上げ方だけではなく、子供を健全に育てるための方法論を私は教育の現場で学びました。そんなコツを伝えていければと思っています。
それだけではなく、たくさんの成功者の事例を研究してきたので、大人でも充分に役に立つ情報を提供できると思います。
どうぞ気長にお付き合いください。

よろしくお願いします。


勉強の習慣のつけ方 [勉強の習慣]

5月21日

こんにちは。
今日は普通の(?)成績のお子様の保護者の方を対象にお話を進めさせていただきますね。

お子様の勉強に関してのあなたの悩みをずばりお答えしてみせましょうか?

「勉強の仕方」が分からない!!!
「勉強の習慣」が身につかない!!!

どうですか?
模試の成績とか受験校とか数学の応用問題よりも、もっともっと基本的なこと。
実はこのような悩みを持たれる保護者の方は意外に多いのです。
さらに本当のことを言わせてもらえば、この悩みってみんな共通なんです。
年間何百人もの保護者の方と面談させていただいていた私の経験から言わせてもらえば、それがすべてと言っても過言ではないくらい皆さん、このことで悩まれています。
それなのにそれなのに!!
参考書は山ほどあるのに、それらの方法について書かれた本はほとんど見当たりません。
「勉強の習慣」のつけ方まで書いてある本は皆無なのではないでしょうか?
本当のことを言えば、「勉強の習慣」のつけ方はそう難しくありません。
「勉強の仕方」がわかっている生徒さんに「勉強の習慣」があれば、中学生くらいまでの学校の勉強ならまず間違いなく結果を出すことができます。
そうなんです。
実は、勉強にとって一番大切なことは「問題の解き方」ではありません。
部活動で、一番大切なのは練習の仕方とその練習の積み重ねです。
練習をしていないのに、試合で結果が出るはずはありません。
勉強も全く一緒なんですね。

さて、以上は一冊の本にしようかと思っていた内容なので、一日ではとても語り切れないれないのですが、少しずつノウハウを公開していきますね。

さて、今日は「勉強の習慣」について。

勉強の習慣付けのお話自体はそれほど難しいことではないのです。
たったひとつの習慣が身につけばお子様は変わります。

単純すぎて拍子抜けしないでくださいね。

それは・・

「すぐにやる」ことです。

えっ!?
そんなの当たり前じゃないかって。
いえいえ、少し待ってください。
私がここで言っているのは勉強のことではないのです。むしろ勉強はすぐにやってもらう必要はありません。まず初めに改善すべきなのは、やらなければいけないことを後回しにしてしまうのをやめることなのです。

例えば、学校から帰ってきて・・
「制服片付けなさい!」 お母さん
「まだ待って(と言いながらソファにごろり)」 
「後でゆっくりしなさい!」 お母さん
「うるさい!!」

こんな光景が繰り広げられていませんか?
多くの子供にとって勉強は嫌なことですよね?
やらなければいけないけど、嫌なことです。
制服の片付けも一緒。
ではどちらの方が嫌か?
きっと勉強の方が苦痛だと思います。

荷物の重さに例えれば、制服の片付けは1キログラムのダンボール、勉強は8キログラムのダンボールといった具合でしょうか?
普段から1キロのダンボールを持ち上げていない人間が8キロの荷物を軽々と持ち上げるようにはなりませんよね?

まず初めに見直すべきは生活習慣なんです。
悪習慣改善のための、2つの具体的な提案をさせていただきますね。
「靴を揃える」
「椅子を引く」
まずはこの二つの習慣を徹底させてみてください。
これが完璧に出来るようになったら、次の目標にチャレンジさせてください。
だんだん負荷を上げていくのがコツです。

上手く達成できたら、ご褒美を上げなければなりません。
それは何かって?
「褒め言葉」です。
決して物やお金を与えてはいけません。
あと、結果はくれぐれも急ぎすぎないでくださいね。
段階をすっとばすと、元の木阿弥になりますよ。

究極のゴールである「勉強の習慣付け」までは早い子でも一ヶ月、遅い子なら1年はかかります。じっくりと待ってあげてくださいね。

そうそう・・
これが一番大切なことなのですが、禁句が一つあります。
それは

「○○しなさい!」です。

これは絶対に言ってはいけません。
言わずにどうすれば子供が言うことを聞くか工夫するのが、親の力量です。
理由は後々明らかにしていきますね。今日はこの辺で。

では。


せんせいの生い立ち [自己紹介]

5月22日

今日は僕の生い立ちを紹介させていただきますね。
教育とはあまり関係ないかもしれませんが、自己紹介の続きです。

教育に関してこんなブログを書くくらいなので、さぞかし立派な先生だったのかと思われているかもしれません。小学校、中学校の成績はオール5。県内でNO1の進学校に通ってそこでもトップ。大学は現役で東大に進学!!
「・・・。」
こんな立派な履歴があったらなぁ・・と思いますが、現実はそんなに甘くありません。
まず、大前提として、私は小学校、中学校、高校と勉強が全然出来ませんでした。
塾長という仕事をしていましたので、その話をすると、「またまたぁ!!」といわれてしまうのですが、本当なんです!

小学校の成績は3段階評価で全部に「できる」がついていました。
「よくできる」、「できる」、「がんばろう」という評価なのですが、全部が「できる」・・。
う~ん・・・・。
はっきり言って先生の印象が薄すぎたのだと思います。
教室の隅にいて、手も挙げない、何十人もいる生徒の中の一人なので、先生も評価のつけようがなくて困ってしまう。こういう生徒っていますよね。
こんな成績ならいっそのこと、全部「がんばろう」のほうがまだ嬉しいです。

中学校の成績もこれまたオール3。時々、体育や美術や音楽に2がつくくらいで、またしても圧倒的な平均値。定期テストの点数は250点くらいだったかな?と記憶しています。
みんなが滑り止めに受験する私立高校を専願で受けて(専願というのは合格したら、必ず入学しますと約束して受験する方法で、合格基準が下がります)、落ちてしまいました。
最終的には倍率が1倍を切っていた(要するに全員合格する)公立高校を受けて何とか高校入試を切り抜けます。
ここまで読んでもらって、いやいやそれでも平均近い成績を取っているじゃないですか!それで充分ご立派です。というご指摘もあるかと思います。
いや、その通り。恥ずかしい限りです。そうなんです。これで勉強が全然出来なかったなんて言ったら、人によっては怒ってしまいますよね。痛み入ります・・。
実は、この成績にはからくりがあります。
僕は自分なりには結構勉強を頑張っていたつもりだったんです。
勉強時間も進学校に進学した生徒さん並みにはしていたんじゃないかな?
なぜかって?理由は一つしかありません。
母親がすごく怖かったんです!
でも、そんなに勉強したわりにはよくないですよね?
勉強したのに成績がよくないランキングならトップになれる自信があります。
そういう理由です。はい。

僕の本気の成績は高校時代から始まります。
母親は勉強に関して口出しをするのは中学までと決めていたようで、高校に入学してからは勉強に関して口出しされることはあまりなくなりました。
母の力は偉大でした・・。
ここから僕の成績の急転落が始まります。
決して高いレベルとは言えない地方の高校で、成績は落ちる一方・・。
高校2年生には、なんと評定平均値が1.4というところまで、下がってしまいました。
もちろん高校でも最下位に近い成績です。
あわや留年の危機ですが、春休みに補習を受けるという条件で、留年をまぬがれることが出来ました。危機一髪!
そして高校3年生になり、その後の進路を考えなければならない時期にさしかかりました。
無謀にも僕の進学希望欄には「四年制大学」と書いてあります。
だって、そうじゃないですか?
特にしたいことが分からないのに、就職とか専門学校とか言われても・・。
当時の僕には納得が全くいきません。
でも、実際にどうすればいいのかもわからないまま、うだうだと時間は流れます。
担任の先生のアドバイスで当時の偏差値のランキングで一番下にあった大学を公募推薦というかたちで受験してみましたが、見事に失敗・・。
そりゃそうです。当時の僕の進研模試の偏差値は30と少し(ちなみに第一志望校は東大!何もわかっていません)。合格させるとすれば大学がどうにかしています。
そして高校3年生のクリスマス。
僕に衝撃的な出来事が訪れます。
3年間好きだった女の子に振られてしまったのです。
目の前が真っ暗になりました。
もう何が何やら・・。どうすればいいのか・・。
でも、これが人生の転機になりました。
どういうわけかがむしゃらに受験勉強を始めたのです。
時は1月。いくらなんでも2月の受験には間に合いません。
仕方なく浪人を決意して、たった3ヵ月後。
返却された4月の模試結果を見て、おそるべき変化に僕は驚きました。
英語 偏差値58と書いてあったのです!!
BE動詞、一般動詞の区別すら曖昧だった僕がです。
「これはひょっとしたらいけるのでは!」
そう思った僕は一年間真面目とは言えないまでも受験勉強に取り組み、一年後に大学合格を果たします。

少し長くなりました。
私は子供の勉強のことについて知りたいのであって、あなたの人生なんて知ったことではないわ!
そんなお叱りの声が聞こえてきそうです。
スミマセン・・。
でも、わざわざこんな話をしたのには理由があります。
それは「成績の悪い人の気持ちは悪い人にしかわからない」という根本的な真理があるからです。それにもかかわらず世間一般に流通している学習本のほとんどは(いわゆる)頭の良い人達によって書かれています。
あるいはものすごく根性のある人。
浪人時代に毎日20時間勉強して・・という話はたしかに素晴しいですし、尊敬しますが普通の人はそこまで頑張れませんよね。
気持ちが折れてしまいます。
だからそれをした人は偉いですが、僕はそういう勉強方法を提案しようとは思いません。
あくまでも普通の人が書いた普通の人向けの学習方法です。

このブログは最低の成績だった僕が人並みの成績になるまでに気付いた「勉強の仕方」と「勉強の習慣」について書かれています。
このブログはこんな悩みを持った保護者の方々にとって一番お役に立てるのではないでしょうか?

・子供の勉強の仕方が分からなくて困っている
・子供の勉強の習慣がつかなくてこまっている
・読書の習慣が身につかない!
・英語を話せる子供にしてあげたい
・計算ミスはどうすればなくなるの?
・暗記が苦手!が口癖で困っている!
・理科が嫌いで成績が悪い!

結果が出れば、勉強は楽しくなります。
結果の出ない勉強を重ねても勉強は楽しくなりません。
それを伝えたくて、僕は塾長という仕事を選びました。
塾長という仕事を離れた今も、教育への熱は冷めることなくこのようなブログを書いております。

今後ともお付き合いよろしくお願いします。


勉強しなさいは禁句? [勉強の習慣]

5月23日

こんにちは。
今日はなぜ「勉強しなさい!」と言ってはいけないかというお話です。

まずは科学的なお話から・・
これはどこで聞いた話か出所がはっきりしなくて申し訳ないのですが、脳は「勉強しなさい!」と言われると「勉強をした」と錯覚してしまうらしいのです。
要するに言えば言うほど、子供は「充分に勉強している」という勘違いを起こしてしまい、充分に勉強している(本当はしていない)ので、これ以上する必要はないと思ってしまうわけです。
怖いですね。

次は体験談から・・
これは断言出来るのですが、「勉強しなさい」と言われている回数と勉強時間には相関関係はありません。個人差や母親の怖さなどによって変わってくるので一概には言えませんが、「勉強しなさい」には子供の勉強量を増やすという目的を果たす役割は全くありません。
無理やりに子供を机に座らせるという方法を取っても、いつか必ず無理が来ます。ちなみに僕は高校で爆発してしまい、3年間全くといっていいほど勉強をしませんでした。

では変わりに何をすればいいのか?
親が勉強をしてください。
リビングで夫婦そろってテレビを観ているのに、子供だけ部屋に押し込めて勉強をしろなんて言われてもそりゃ無理な話です。
今日からはこうしてください。
テレビを見ている息子を差し置いて、お父さんとお母さんでこっそり食卓に移動し、何やらテキストを広げて楽しそうに談笑を始めます。
そしてこういうのです。

「あぁ・・勉強って楽しいなぁ」
「こんな楽しいこと絶対にやってはダメだよ。子供は遊んでいなさい!」

これで充分です。

「おいおい、一日中、仕事で疲れているのに、今更勉強かよ!家に帰ったときくらい、ビール飲んでゆっくりさせてよ!芝居なんてやってられないよ。」
こんな悲鳴が聞こえてきそうです。
でも、あなたが本当にそう思うのなら、別に子供に勉強を強要する必要はないわけです。
後々明らかにしていきますが、僕はどの子供にでも勉強が大切だとは思っていません。子供のときに勉強をしなくても、立派になる大人はたくさんいるからです。
あと、勘違いしないでいただきたいのは、ここで提案した方法は、「勉強しなさい」と言いたい親が代わりに取るべき作戦であって、すべての親御さんが無理にしていただくことはないということです。
「勉強しなさい」ではますます勉強をしなくなるので、こうした方がいいですよということです。誰かに何かをさせるには結局自分が変わるしかないんですよね。
でも、勉強が本当に大切だとお考えなら、本気で付き合ってあげてください。
習慣がついてしまうまでのことですから、長くても数ヶ月のことです。

芝居を打つわけですが、子供にばれるような演技ではダメですよ。
騙そうとしたのがばれると逆効果になりますから。
本気の演技しか伝わりません。

すべては子供のためです。頑張ってください!

要領のいい子供って何? [論理的思考能力]

5月24日

こんにちは。
今日は学力に圧倒的な差がつく思考方法についてお話したいと思います。

このお話の前にちょっとした小話をしたいと思います。

~中国の竹の奇跡~
この驚くべき植物の種を蒔いてから4年間、小さな芽が出るだけで、何一つ成長が見えない。その4年間、成長はすべて地面の中で起きている。土の中に深くその根を張っているのだ。そして5年目になると、この竹は一気に25メートルも伸びるのである! 人生の中には、中国の竹の話に似ていることが多い。勤勉に働き、時間と労力を注ぎ、成長を促すためにありとあらゆる努力を惜しまずに続ける。しかし、数週間、数ヶ月間、あるいは数年間、何も成果が見えてこない時がある。そこであきらめることなく、忍耐強く働き続け、育成を怠らずに行えば、その『5年後』は必ずやってくるのだ。そしてその時こそ、目の当たりにする成長と変化にあなたは驚かされるに違いない

スティーヴン・R・コヴィー 7つの習慣より

さて、この竹のような伸び方をする学習法とはどのようなものなのでしょうか?
そのためには思考法が重要になります。
それはどういうことかというと、論理的思考能力を磨けばよいのです。
元数学の予備校講師で経済評論家の細野 真宏さんが、
著作「数学嫌いでも数学的思考力が飛躍的に身につく本」の中で、
このような学習法(論理的な思考を用いた学習方法)を
Y=Xの2乗 的な学習法
と述べられています。
それに対して従来の暗記型の学習法を Y=X+1 的な学習法
として区別されているのですね。

※余談になりますが、前述の本は教育関係者の方はもちろん、すべての子供を持つ両親に読んでいただきたい名著です

論理的思考能力とは一体なんなのでしょうか?
一言で言ってしまえば、フローチャートのことです。
結論に至る過程をバラバラにして考えることの出来る力なんですね。
数学的なものの考え方ですが、この思考力を用いた学習は数学に限りません。
暗記科目と言われる社会においても、論理的な思考力を使って学習できます。

例えば、鎌倉幕府が滅亡したという結論があります。
そこにいたる過程をフローチャートにすると、

(鎌倉幕府は将軍と御家人による支配構造であった)前提

元寇があった

御恩と奉公の関係から全国の御家人が幕府を助けた

そのために御家人の借金が重なり、御家人の生活が苦しくなった

御家人体制の事実上の崩壊

鎌倉幕府の崩壊

のようになります。
もちろんこの他にも様々な要因が複雑に絡み合って、幕府滅亡にいたるわけですが、
ここで言いたいのは具体的な歴史事実ではなくて、論理的な思考展開についてです。

ちなみに論理的思考能力が最も求められる職種と言えば、経営コンサルタントですが、経営コンサルタントはこのように結論にいたる過程をバラバラにして、物事を単純化してから改善策を考えるわけです。
あなたがタイムマシーンで過去に戻れるとして、鎌倉幕府の経営(ではありませんが・・・)についてアドバイスするなら、何を言うでしょうか?

まず仮説を立ててみます。

元寇が防ぎようのない天災のようなものだとすれば、御家人の生活が苦しくなったことが幕府崩壊の要因だから、御家人の生活が楽になるような政策を行えばいいに違いない。

では御家人の借金を帳消しにしてしまうような施策を行ってみてはどうだろう?

というアイデアが思い浮かんだとします。

でも鎌倉幕府はすでに徳政令というのを発令しているのですね。
御家人の借金を帳消しにしただけでは、根本的な問題の解決には至らなかったという意味で、仮説は間違っていたことになるわけです。
ではどうしよう?そもそも御家人体制に問題があるのでは?・・というように、
仮説を立てては、検証していくという作業を繰り返すわけです。
それを論理的に矛盾のない答えを発見するまで続けます。

学習においては、このように問題を掘り下げて考えていく習慣が非常に重要になります。
一見すると回り道のように思えますが、このような思考法が身についた生徒は物事の本質をつかむのがすごく早くなります。
物事の本質をつかむのが早いということは要領が良いということです。
何が大切かが分かっているので無駄な勉強はしません。
受験で成果を出すのは圧倒的にこのタイプが多いですね。

さて、お話を戻します。
僕は中国の竹のような成績の伸び方をする生徒にはこのような思考習慣があると考えています。物事を深く考えているだけに、一見すると成長が遅いように見えるのですが、いったん勉強に集中し始めるとこちらが驚くほどの成果を上げてくれます。

このような思考能力。
日常生活でどのように身につけるのでしょうか?
お子様の成長のために少しだけ協力をしていただきたいと思います。
お父さん、お母さんがお子様に様々な問題提起をしてあげてください。

「新型インフルエンザの国の対応は正しいと思う?」
「今は不況って言われているけど、不況になると何が困るのかな?」

など何でも結構です。
子供が間違った答えを言った場合でも批判せず、「こういう風には考えられないかな?」と色々な意見を出し合ってみる姿勢が大切です。

良い結果を期待しています。
それではまた。

勉強習慣の簡単なつけ方 [勉強の習慣]

5月25日

こんにちは。
今日は勉強の習慣についてお話したいと思います。

そもそも習慣とはいったいどういうものなのでしょうか?
僕はこのように定義しています。

「やらないと気持ち悪いと感じる状態」

のことです。
例えば、皆さんは夜寝る前に必ず歯磨きをしますよね?
でも、疲れていて気がついたら寝てしまって朝になっていた。
そうすると、何か気持ち悪くないですか?
実はこのレベルにならないと、習慣化したとは言えないのです。

勉強の習慣はどのくらいでつくのでしょう?
個人差もありますが、だいたい3ヶ月もあればつけることが出来ます。

ではどうすればいいのか?
逆説的になりますが、毎日、机に座る習慣をつけるのです。
いやいやちょっと待ってくれよ!
そもそもその習慣がつかないから、困っているんじゃないか!
もちろんそうです。
よくわかります。
卵とにわとりみたいな話です。

でも、毎日勉強机に座らせることが出来れば、いつの間にか子供の脳はその状態を好むようになるのです。
これを「脳の現状維持システム」と呼ぶことにします。
つまり習慣になってしまえば、「脳の現状維持システム」によってその状態は維持されるわけですね。

しかし、最初の習慣化が最も大変です。
そもそも机に座るメリットがなければ子供の脳はそれを習慣化することを拒みます。
しかし脳にとって気持ちがいいという結果を、机に座ることで得られれば、脳はそれをしようとしてくれます。
脳にとって気持ちがいいということは、それをするとご褒美をもらえるということです。
ここで注意点があります。
脅迫的な理由による動機付けをしてはいけないということです。
例えば、勉強をしないと母親に叱られるとかそういった具合です。

具体的な提案があります。
まずはカレンダーを用意してください。
どのようなものでも結構です。
それを家族全員が見える場所に貼っておきます。
そして、勉強をした日だけそこにシールを貼らせてください。
百円ショップで売っている安いもので結構です。
これで終わりです。
「勉強をするとカレンダーにシールを貼れる」それだけのことですが、立派な動機付けになります。
気をつけていただきたい点が3点あります。

・勉強後すぐに貼らせること
・ルールは必ず守らせること
・その結果について一切口を出さないこと

勉強後すぐに貼らせる理由は、時間が経ってしまうと脳がシールと勉強の因果関係を理解出来なくなってしまうためです。今の段階では机に座ることが目標なので、勉強時間は何分でもいいです。
次はルールを決めるということです。そんなに難しいことではありません。最初に何分勉強したらシールを貼るかをお子様と相談して決めてください。確実に毎日これだけならやるという時間を相談して決めてください。これを毎月の目標として、カレンダーの一番上にでも記入しておきます。くれぐれも理想を押し付けないでください。最初のうちは5分でも構いません。何もしてこなかった子供が2時間以上と言い出しても止めてください。あくまでも客観的に見て達成出来そうな目標を決めることが大切です。最初のうちは長くても一時間以内が妥当ではないでしょうか?毎日のことですし。
最後に、結果について口を出さないということですが、これが保護者の方にとって最大の難関です。
示唆するような言葉や態度もNGです。見て見ないふりをしてください。
簡単に言っていますが、実はこれは本当に難しいことなのです。
これが出来る親は10人に1人くらいかもしれません。
でも、子供に勉強させるためには親の忍耐が必要です。
ここは大人であるあなたが頑張ってください。
それが弱度であれ、脅迫的な動機付けだと認識したとたん子供はこの行動を拒みます。
シールは、あくまでも行動の結果としてのご褒美なのです。
また、別の問題として、どのくらい子供が勉強しているのを把握できなくなります。
親を喜ばせるために「勉強しているふり」をすればいいのだと認識するのですね。
しかし、そもそもこのルール自体を忘れてしまったという場合はあなたの介入が必要です。
勉強時間は自由ですが、ルールはあくまでも守らせてください。
例えば、2週間何もシールが貼ってなかったとしたら、
「これは何も勉強をしなかったという意味でいい?」と聞いてあげてください。
あくまでも事実を確認しただけという様子で聞くことです。
どんな感情も交えてはなりません。

以上の3点をしっかり守っていただければ、効果は必ず期待できますので、試してみてくだい。

追伸:
以前、お話しさせていただいた「すぐにやる習慣」と並行して進めると大変効果的です。

勉強と片付けの意外な関係 [勉強の習慣]

5月26日

今日はお片付けの効用についてお話したいと思います。
まず、お子様に勉強をさせたいと思ったら、何から手をつけさせるべきか?

これはもう部屋の片付けに限ります。
その上で「すぐにやる習慣」を徹底させていくのです。
「すぐにやる習慣」の身についた子供なら、もう二度と部屋が散らかることはありません。
だってそうですよね?
すぐに元にあった場所に戻さないから散らかるわけですし・・。

人間は自分の嫌いなことを、悪い環境の中で行うことは出来ません。
自分の好きなことなら別です。
散らかった部屋の中でも、漫画を読んだりゲームをしたりは出来るはずです。
でも嫌なことは出来ないのです。
勉強が好きな人、あるいは気付いていないだけで潜在的に勉強好きな人なら、
そのような環境でも集中して勉強することが出来ます。
しかし、大半の人間はそうではありません。
「嫌だなぁ・・」と思いながらも我慢しながら勉強をするものなのです。
ただでさえ、苦痛なのに部屋が散らかっていたら・・。
それでは上手くいくはずがありませんよね?

僕の経験談からお話しましょう。
はっきり言って僕は自分の部屋が綺麗とは言えません。
部屋の中ではだらしない自分を何十年も続けています。
でも、勉強に関しては予備校時代より飛躍的に成績が伸びてきました。
その理由のひとつは「自分の部屋で勉強をしなくなった」からです。
あるときは図書館に、あるときは予備校の自習室に、大学の図書館に、職場での業務前に・・
とそのときそのときで自分の部屋以外の勉強場所を見つけてきました。
部屋で勉強をしようとすると、今でも集中しにくいです。
もっと早くに部屋を片付ける癖をつけておくべきだったなぁと反省しています。
タイムマシーンで過去に戻れるなら、部屋の片付けから始めます。
そうすれば部屋で勉強する習慣がしっかりついたと思います。
今は社会人になので部屋にいる時間は少ないしそれでもいいかなと考えてしまっています。
勉強したくなれば、カフェに行くとか方法はいくらでもありますし。

でも、子供はそれが出来ないんです。
夜8時も過ぎてどこかに勉強をしに行くわけにはいきませんよね?
塾の自習室だっていつも空いているとは限りませんし、図書館だって夜は閉まっています。
そもそも中学生くらいだと交通手段は自転車くらいしかないので、行動範囲も限られています。家のリビングだと他の家族も遠慮しなければなりません。
やはり、一番いいのは自分の部屋で勉強する習慣をつけることです。
そのための重要な第一歩が部屋が片付いていることなのです。

「勉強してくる」
といって自分の部屋にこもる子供。
本当に勉強しているのか不安になって部屋をのぞきにいくお母さん・・。
こっそりのぞいてみたら、勉強どころかヘッドフォンをつけてテレビゲーム!!

よくある光景だと思いますが、勉強しているかどうかを見にいく必要はありません。
親の不信感はトラブルの原因になりますので、ほうっておくに限ります。
今日からはこのようにしてください。
部屋を綺麗に片付ける約束をする。
(それが出来ていないと、勉強はしていないと判断するというお話が事前に必要です。そういうものなのだと納得させてください。)
部屋が綺麗→勉強をしているのでそのまま。
部屋が散らかっている→勉強をしていない可能性が高いので、何かの対策を講じる。

どうしても部屋が散らかるようであればリビングで勉強させるようにしてください。
家族の協力が必要になりますが、それが一番手っ取り早いです。
中学受験で実際に成績の良かった子供はリビングで勉強していることが多いというデータをもとに、子供のリビングでの勉強を前提とした家作りをしている住宅メーカーもあるくらいです。

「部屋の片付け」
今日の課題はこれです。
健闘をお祈りしています。

部活はやめさせるべき? [部活]

5月27日

こんにちは。今日は部活動と勉強の両立についてお話を進めたいと思います。
前回の「情熱大陸」で興味深いお話が放映されていました。

ご覧になられた方も多いのではないでしょうか?
大まかな内容は、ある小学校でジャズバンドの全国大会を目指して生徒を熱血指導する音楽の先生と生徒達が、目標に向かって悪戦苦闘を繰り返すというものです。

その中で興味深いシーンがありました。
熱意のある先生だけに早朝練習や家での練習など多くの課題を生徒に課すのですが、その負担が大きすぎると保護者の方から苦言が寄せられるのです。
勉強時間などが圧迫されるという理由からそのようなお話になったのでしょうが、
結論から申し上げると、そのようなことを学校の先生に言うべきではありません。
私の現場でも、特に教育熱心なご家庭において見受けられるのですが、勉強時間を確保するために部活動をやめさせたいといったようなご相談をいただくことも多かったです。
ですが、私の答えはいつも決まって「そのまま続けさせてください」でした。
子供にとって一生懸命努力をして得られる成功体験ほど将来的に価値を生み出す経験はないからです。努力して何かを達成した経験を持つ子供はいざというときに考えられないほどの強さを発揮します。その成功体験の積み重ねが大人になったときに、大きな仕事を成し遂げるのです。勉強を頑張って取った点数も成功体験なら、部活動の大会で優勝することも成功体験です。その違いにおいて全く差はありません。
それなら子供が興味を持って取り組める内容でまず先に成功体験を積ませたほうが、上手くいく確率も高いですし、何よりほうっておいても努力をするということを覚えます。
前述の先生のような先生がいるのであれば、そんなに恵まれた環境はありません。
思いつくだけでも、理由を列挙すると・・
・高い確率で全国大会という滅多に経験出来ないレベルの成功体験が得られる
・周囲の生徒のやる気が高く、周りに合わせているうちに努力のレベルが高くなる
・投げ出しそうになっても厳しさで引っ張っていってもらえる
・一緒に頑張れる仲間がいるので、努力を苦に感じにくい
・頑張ることは楽しいという経験を出来る
などなど、枚挙に暇がないほどです。
断言します。子供がボロボロになるまで徹底的に練習させ、サポートしてあげてください。
ボロボロと言っても、社会人のあなたならわかると思いますが、大人社会で感じるストレスに比べれば、子供のストレスなんてたがが知れたものです。
将来、厳しい社会に出ることを考えれば、今のうちに挫折や失敗も含めて、たくさんの苦労をしておいたほうがいいのです。

でも実際には、部活動から帰ってくると疲れて勉強をする前に寝てしまう毎日を繰り返すお子様を見ているとそれを心配に思われてしまう方もと思います。
そのことをお子様に言っても、「部活で疲れているんだから仕方ない」と言われ、勉強をしない理由を正当化されて困っているというのが現状ではないでしょうか?
これは勘違いしないでいただきたいのですが、部活動をしていることを理由にして勉強をやめさせてくださいというわけではありません。
両方やらせるのです。
実際、灘などの超進学校でも部活動は推進しています。部活動を一生懸命に頑張っている生徒の方が成績がいいということが証明されてきたからなんですね。
でも果たしてそれだけの量のするべきことに子供は耐えられるのか?
最初は耐えられないかもしれません。
しかし、少しずつ負荷を上げていくことで想像も出来ないほどの力を子供は発揮するようになってきます。コツは両方同時に考えながら生活習慣を形成していくということです。
部活と勉強の割合は最初は9:1でも構いません。
部活動中心の生活で構わないのです。しかし、受験前やテスト前は0:10にするなど、勉強のバランスを状況に合わせて調節していく必要があります。
そもそも勉強と部活で抱えるストレスの質は全く違いますので、部活好きな生徒は、勉強のストレスを部活動で解消しているという面もあるのです。それを止めさせてしまうと、勉強のストレスのはけ口がなくなってしまい、余計に勉強をしなくなる可能性があると思ってください。
最初は無理やりにでも、両方をこなしながら、最終的にバランス良く両立出来る人間に育てていけば良いのです。
バランスの配分は自由ですと言いました。
先のように部活から帰ると、すぐに寝てしまうような生徒さんの場合はまずは30分の自宅学習習慣を目指してください。いくらなんでも30分の時間も作れないほど疲れている生徒なんて見たことがありません。
たいていはテレビなどで無駄な時間を過ごしているものなのです。

今日のテーマは部活動でした。
一生懸命に取り組んでいるのなら決して止めさせずに応援してあげてくださいね。
たまには試合の応援とかに行ってあげるのも楽しいかもしれませんよ。

あなたのお子様が勉強をしない原因は部活動ではないというお話でした。

勉強は不要? [勉強の役割]

5月28日

人はなぜ勉強するのでしょうか?

今日はそんなテーマについて考えてみたいと思います。
そもそも、親が勉強をすることの重要性を心から認識していなければ、子供が心から臨んで勉強するようになるのは無理です。
外的な要因によって(素晴しい仲間や先生に恵まれて)、勉強好きになることはあります。
でも、それって運ですよね?
あなたのお子様が素晴しい先生に巡り会えるとも限らないし、素晴しい友達に恵まれるとも限らない。あなたこそがお子様を確実に良い方向に導くことの出来る存在なのです。
親の力で子供に勉強をさせたい!あなたがそう願うのであれば、あなたが勉強の素晴しさを認識していることはもう当たり前すぎるくらいの前提条件なのです。
ちなみに筆者のスタンスは、「必ずしも勉強は必要ではない」です。
勘違いしないでくださいね。
学習が不要とは言っていません。生きるうえで、何らかの学習は必要です。それを必ずしも五教科の勉強に求めないという意味で、「必ずしも勉強は必要ではない」なのです。
しかし、同時にこのようにも考えています。
将来的にどのように生きていくのかが明確でないと限定するならば、今の日本では勉強を頑張ることほど、分かりやすく単純で確実性のある時間の投資法はないということです。
要するに、何の仕事に就くか分からないのであればとりあえず必死に勉強をしておけ!
という意見です。
ここで一つ大きな問題があります。
五教科の勉強=将来役立つこと の証明は、実はかなり難しいのです。
例えば二次関数が今の生活にどう役立っているのかなんて、普通分かりませんよね?
でも実際には、「過去の大学受験において数学を使った人の年収はそれを使わなかった人の年収の平均値よりも明らかに高い」といったデータも存在しているのです。
これは数学の勉強を頑張った子供が結果的には社会的に成功しているケースが多い(年収が高いことが成功かどうかという議論はさておき)ということを意味しています。
しかし、それがなぜなのかは今一つ分からない。
学歴のような気もするけど、どうもそれだけではないような気がする。
つまり、勉強の必要性については漠然と認識しているけれども、それがなぜ必要なのかという点に関してはあまり分かっていない人が多いのです。
子供はその矛盾をついてきます。
「こんな数式、大人になっても使わない!だってお父さんだって解けてないもん」
とか、
「別に外国に行くわけじゃないし、英語なんて必要ない!」
といったことを言って親を困らせるわけです。
そういった問題を解決するためにも、5教科の勉強が将来にどのように役立っていくのかを親がしっかりと認識しておく必要があるのです。

僕は塾でこのようにお話していました。
「例えば、世の中に何らかのスポーツ選手という仕事しかなかったとするよね?」
「一度も体を動かしたことのない人間がそこで仕事をすることが出来るかな?」
「野球でも何でもいいから、体は動かしておいたほうが良さそうだよね?」
という話をした上で、
「実は世の中のほとんどの仕事は頭を使ってする仕事なんだよ」
「今まで一度も頭を使ったことのない人はどうなるかな?」
と言って子供に説明していました。

説得力はありますが、不十分です。
塾長という肩書きで言うからこそ子供も聞いていますが、普通の人が同じように言っても子供の理解を得るのは難しいかもしれません。
そこで、今後のブログではしばらくの間、五教科の勉強が実社会にどう役立っていくのかという点を証明していきたいと思います。
勉強を頑張る→いい大学に入れる→いい就職先に入れる
という論理は今どきの子供には通用しないのです。

それではまた。
次回、一番重要な「数学」からはじめたいと思います。

論理的思考能力① [論理的思考能力]

5月29日

こんにちは。
今日は少し雑談させてください。
実は、このブログを書き始めた理由は、本の出版を考えたからなんです。
塾で子供の指導をしてきた中で気付いたこと・・。
それは保護者の方が変わるのが、子供の成長にとって一番の近道なのでは?ということですが、塾長としてそうしたことは声を大にしては言えません。
塾の役割は生徒の成績を上げるための指導を行うことで、保護者の教育ではありません。
でも、塾でせっかく出始めた小さな芽を保護者の方がごっそり抜いてしまうようなことって本当にたくさんあるのです。子供が親に抱く信頼感は、それほど大きいんですね。
いいことでも悪いことでも子供の一番の先生は、その子の親なのです。
これは親の意識から変えなければいけない!切実にそう感じました。
そのために本を出版しようと考えたのです。
何年間も塾長をしてきて色々なことを考えました。それが一体どのくらいの分量になるのか検討もつきませんし、文章にしてまとめてみた経験があったわけでもありません。
一度ブログというものを経験して、それから本の出版へつなげようと考えたのです。
何の宣伝も行わずに365日間書き続けてみて、どこまで読者が広がるのか?
共感し、同じような問題意識を持ってくれる人はいるのか?
これは何年間もの経験の棚卸し作業であると同時に、僕にとっての挑戦だったんですね。
そしてその途中結果なんですが、まだ開始して5日しか経っていないにもかかわらず、
驚くべきことに1000件近いアクセスをいただけたんです。
これはもう大げさではなく、本当に感動しました。
読んでいただいて本当にありがとうございます。感謝です。
将来、本になる予定の内容なので、ブログは期間限定での公開になると思いますが、一年間は毎日更新を続けていくつもりです。周りに教育でお悩みの保護者の方がおられましたら、ぜひぜひその方に紹介していただければと思います。本来は塾でしか語られない勉強のノウハウも含めて、どんどん公開していきますし、ブログで読んでいただく分には無料なので、かなりお得な内容になると思います。
しかし昨日、当初の目標であった365日間毎日更新という予定が、更新が夜中の12時をまわってしまったために、早くも崩れてしまったんですね・・。
かなりがっかりしています。
気を取り直して頑張りますので、あらためてよろしくお願いします。

・・雑談失礼いたしました。
今日はなぜ数学が重要なのか?というお話です。
実はこの教科がなぜ役立つのか?について語れば本が一冊書けてしまうくらいに奥が深いんですね。そのくらい奥が深いからこそ、数学が出来ると年収が上がるという謎?が解明されにくいのですが、要点をおさえてお話を進めたいと思います。
僕は数学で得られる最も大きな財産はこれだと思っています。

「要領が良くなる」

ということです。
なぜそうなるのかという点については、5月24日のブログ内容を読んでいただきたいのですが、実は、数学で最も鍛えられる力=論理的思考能力と言えるのです。
論理的思考能力が身につくと、物事の本質を捉えられるようになるので、限られた資源で最大の結果を出すには何をすればいいのかが瞬時に判断出来るようになります。
限られた資源=時間です。
要するに、少ない時間で大きな成果を上げることの出来る人間になれるということです。
これは社会人としてはいいことだらけですよね?
ビジネスマンのお父さん。何であの人はいつも残業しないで帰るのに、こんなにたくさんの仕事が出来るんだろう?とか感じたことはありませんか?
まさに要領がいいからなんです。
要領の良さは論理的思考能力の有無。それを鍛える効率的な手段が数学の学習なのです。
(日常生活での論理的思考能力の鍛え方は5月24日のブログを参照してください)

「要領が良くなる」
実はこれだけではありません。
論理的思考能力の魔力はまだまだあります。
もう魔法の力と言っていいくらい、ビジネスの現場では論理的思考能力が大暴れをします。そのくらい重要なビジネススキルなんです。
次回以降、引き続きお話していきますね。

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