COP15 [雑談]


今日は少しだけ政治について書いてみたいと思います。
黙っていられなくなったというのが、率直な気持ちです。
教育とはあまり関係がありません。

COP15ははっきりとした成果を残さないまま、幕を閉じました。
特に印象的だったのが中国の憎々しげな態度です(笑)。
厚顔無恥とはあのことを言うのでしょう。
国際エネルギー機関によると、CO2の排出量は中国21%、アメリカ20%、EU14%、日本4%となっています。
中国とアメリカが世界の排出量の大半を占めているわけで、その二国に何らかの制限をしていかなければ、世界の二酸化炭素の排出量は大きく削減されることはありません。

鳩山首相は大きな目標を掲げていましたが、削減に積極的な各国の足並みは揃わず、むしろ途上国を代表する立場で戦った中国の外交的勝利に終わったような印象です。

これをどうみるかなのですが、僕は日本にとって何十年に一度かの大きなチャンスが到来しているのではないかと考えています。今の日本は少子高齢化が進み、国内の需要増加による景気回復も見込めず、失業率も高止まり・・。円高による圧力に加え、デフレや景気の二番底が懸念されるという極めて厳しい状況です。
でも、日本は過去に似たような危機を乗り越えているのです。
1970年代のオイルショックをきっかけとして、特に自動車作りの現場から技術革新が進み、1980年代の日本経済は歴史上、類を見ないほどの勢いがありました。
同じ成長戦略をもう一度描けないかと思うのです。

中国の代表団の嬉しそうな表情を見て僕が感じたのは、「恥ずかしい・・」という感情です。
例えるなら、中学生が気の弱い先生を脅しつけて、自分の主張を通したときにするような顔です。
地球環境よりも自分の利益が大事と言い切って、「大成功」と言い切るバカもいないでしょう。

今の中国には勢いがあります。
勢いがある人間の周りには人が集まります。
国も一緒です。
何となく将来性がありそうな中国に味方しておこうという国が多いことも仕方ありません。
先進諸国は2008年のリーマンショック以降、あまり元気がありませんから・・。
それを考えると、今回の結果は当然の帰結だったのかなというような気がします。
時勢というものがあります。
その時勢は未だに旧来の価値観から抜け出せていないのだなというのが、COP15を見てよく分かりました。
だからこそ、日本が頑張らないといけないと思うのです。
20年後、30年後、環境に配慮した経済政策が議論の是非もないほど当たり前の時代となったときに、日本が環境技術に関しての世界一のノウハウを保有していたとすれば、素晴らしいことです。
今回の中国の代表団のような発言なんて、恥ずかしくて誰も口に出来ないような背景を作っていけばいいのです。北朝鮮の発言には時々「何を言ってるんだ???」と唖然としてしまうことがありますが、同じような空気を作っていくことが今後の日本の取るべき戦略ではないでしょうか?
アメリカは二酸化炭素削減に後ろ向きな印象でしたが、あの国は衆の国なので、世論の環境意識がそこまで高まっていないのでしょう。

日本は過去に何度も同じような危機を乗り越えてきたということ。
それだけの潜在能力を持った非常に優秀な国民であるということ。
長期的な視野を持って、国家レベルで環境問題に取り組める国は、日本をおいて他にないこと。
(EUは国ではありませんし、アメリカ、中国、BRICS、BOP諸国、どこを見渡しても、環境問題に真剣に取り組もうという姿勢と、それを可能にする科学技術を保有している国はありません)
そういうことを言う人が何でこんなに少ないのでしょう。
国家全体が自信喪失しているからなのかもしれませんが・・。

そのための赤字国債ならもっと発行してもいいのではないかというような気がします。
史上類を見ない規模で環境対策に力を入れるわけです。
将来の負担になるのなら、借金はするべきではありませんが、投資なら別です。
周囲の国が唖然とするくらいの勢いで、環境関連に国家予算を使います。
大変な状況下で行なうからこそ、周囲の国の同意を得ることが出来ます。
お金があるから・・では周りの国の共感を得ることは出来ません。

以前、このブログで紹介していた「主体性」をもとに考えるなら、それしかないと思います。
他人は変えられないし、同様に、他国も変えられないからです。

パラダイムの転換が起こりつつあります。
それを敏感に捉えて、次の時代のリーダーシップを取れる国にして欲しい。
子供達の未来のためにも切に願います。
鳩山首相・・・


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