ほめ上手への道① [モチベーション]


今日の内容は教育のみならず普段の人間関係でも使えます。
「ほめる」のは難しいです。
ほめ方を間違えると、人が嫌がる「お世辞」となってしまいます。
「お世辞」は大人も子供も嫌いです。

大人を上手にほめるのは簡単ではありませんが、子供をほめるのはそうでもありません。
子供によってかなり個人差があります。
あまりほめられたことのない子供は簡単です。
とりあえず、驚いた顔をして
「すごいね!」、「えらいね!」、「頑張ったね!」、「さすがだね!」
このような賞賛の言葉を並べてあげてください。
なるべく大きなリアクションでほめることが基本となります。
これだけでも充分効果はあります。
最初は下手で構わないのです。
ほめ上手になるためには、まずはほめてみることからはじめないといけませんから。
子供の反応はいまひとつかもしれません。
特に男の子の反応はかなり悪いと思います。
でも、めげずにほめ続けてください。
ほめることをやめてしまう大きな理由は、期待通りの反応が得られないからです。
反応が見られないからといって嫌がっているとは限りません。
ほめられない親や教師は「失格」だと自覚して頑張るべきところです。
最初は質よりも量を優先してとにかくたくさんのほめ言葉をかけてあげてください。
一日3回とか強制的に習慣づけるといいと思います。
そのように意識しながら生活すると、新しい習慣が身につきます。
子供の変化に敏感になるのです。
これは親子にとっても、とてもいいことですね。

大人相手の場合、ほめ下手からほめ上手になるコツは、最初からほめようとしないことです。
相手の変化に注意を払うことにだけ力を注ぐのです。
そして、「髪切りましたね」、「仕事早いですね」、「楽しそうですね」
このようにつぶやくだけでいいです。
まずはこの「つぶやき」を増やしてください。
子供相手のように大げさにやらないということです。
無理にほめようとすると「お世辞」になります。
気をつけてください。
ここまでが第一段階です。

さて、そのようにしてしばらく経つと子供に変化が訪れます。
ほめられ慣れしてくるのです。
ありきたりの言葉や表現では、「お世辞」と受け取られてしまうようになります。
大人と一緒です。
先に述べたようなほめ方をされて喜ぶのは、余程無邪気な人だけでしょう。
何か「裏」があるのではないかと感じて、逆に嫌な気持ちとなります。
そこで第二段階に入ります。
ここでは、少しテクニックを使います。
もちろん相手に対しての心からの賞賛の気持ちが大前提です。
そんな気持ちは持てないと言われてしまいそうですが、そんなことはありません。
第一段階をまじめに行なっていれば、ほめている本人に変化が訪れています。
パブロフの犬状態で、本当に相手の変化が嬉しくなっているのです。
これが人間の不思議な点です。
「思考が習慣を作る」のではなくて、「習慣が思考を作る」のです。
「ほめる」ことを強引に習慣付けることによって、相手の変化を心から喜べるようになります。
だから、ここでテクニックを使うのは悪いことではありません。

心からの賞賛であれば、本当は誰でも嬉しいはずです。
でも、なぜそれだけでは伝わらなくなってしまうのでしょう?
子供の場合、第一段階を経験しているからです。
最初はかたちから入りました。
ほめ言葉の送り手からすれば、かたちだけのほめ言葉が心からの賞賛に変化していっているはずですが、子供にそれは分かりません。
大人相手の場合も同じ理由です。
これまでの人生であまりにもたくさんの「お世辞」にさらされてきているために、単純なやり方では相手に伝わらないのです。
自分を操作しようとしているのではないか?という防衛心理が働いてしまいます。
そのため「ほめ方のテクニック」が必要になるのです。
テクニックと言っても、難しいことはありません。
注意点はたった一つ。
それは「真実味を持たせること」です。
ほめ言葉に真実味を持たせるための技術を次回紹介させていただきます。

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コメント 2

die_katze

普段から生徒をよく観察していないと、いざ「ほめよう」と思ってもなかなかうまくいかなかったりしますよね。
ほめる時には、見える努力だけでなく見えない努力を、そして結果以上に過程をほめることを大切にしたいと思っています。
by die_katze (2009-12-15 22:10) 

せんせい

いつも読んでいただいてありがとうございます。
結果ではなくて、過程をほめることが重要ですよね。
まさしく同感です。
by せんせい (2009-12-16 19:53) 

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