中学受験③ [学校の選び方]


前回まで中学受験の難しさをお話してきました。
僕は生徒の意見を優先するほうだと思います。
しかし、中学受験だけはU君の出来事があって以来、非常に慎重になっています。
むしろ止めることも多くなりました。

では、超難関校ではない私立中学校はどうなっているのでしょうか?
私立中学校の質は私立高校以上に玉石混合です。
ほとんどの中学は高校の併設校です。
高校は昔からあるのに、中学校は最近出来ましたというような学校があります。
多くの学校は、中学から生徒を囲い込んでおくことで、高校の生徒数を確保出来るという目的かと思われます。あるいは優秀な生徒を自分達の手で6年間かけて育てることで、高校の進学実績を高めるという戦略かもしれません。
ここ数年の流行は私立、公立に関わらず、中高一貫教育です。
これは簡単に言えば、中学3年、高校3年のカリキュラムを6年でまとめたものです。
年齢で言えば中学3年生時に、高校の内容を習ったりします。
1998年の学校教育法改正により正式に認められ、市民権を得た言葉です。
文部科学省は全国に500校の中高一貫校設置を目指しており、その数は年々増え続けています。
現在は全国で370校ありますが、3年前で203校、6年前で118校だったことを思えば、かなりのペースで増え続けていると言えます。
中高一貫校の典型的な授業の進め方は高校2年生までに全てのカリキュラムを終え、高校3年生時を大学受験に特化した授業を行なうというものです。
高校募集しない学校も多く、そのような学校は完全中高一貫校と呼ばれています。
公立の中高一貫校は入試もありますが、選抜に抽選が用いられる学校もあります。
(すべての都道府県で抽選が行なわれるのかは知りません、スミマセン・・)
私立中学校の場合は、抽選はなく、入試で決まります。
これは中高一貫校でなくても一緒ですが・・。
ここで中高一貫教育の是非を問うのは、やめておきます。
公立の中高一貫校についても触れません。
話が長くなりすぎてしまい、本題から外れてしまいますので。
中高一貫教育は、現代の中学受験とは切り離せないキーワードなので、少しだけ触れてみました。

さて、私立中学校。
そのような事情でたくさんの中学校がありますが、完全に中高一貫教育で行なっている学校とそうでない学校があります。完全に中高一貫教育を行っている場合は基本的に高校で外には出られませんし、高校から入学してくる子供もほとんどいません。
中高一貫だからいい学校ということはないです。
そこは本質ではないので、それを基準に学校選びをする必要はありません。
しかし、僕は中学受験するなら、完全中高一貫校をおススメします。
なぜなら、その方が学校の質を判断しやすいからです。
私立中学選びは非常に難しいです。
情報源がかなり少ないので、口コミ情報をもとに学校の評価をすることが出来ません。
そもそも本人が私立中学に行くことを隠しているので、それを公にして、情報を集めることの出来ない方もいます。
私立中学は玉石混合ですと述べました。
そうなってしまう理由は、中学受験組と高校受験組がごちゃまぜになった大学進学実績しか学校の質を数値で判断する材料がないからなんですね。
それをいいことに中学は適当な指導しかしていない学校もあります。
そうした実態を普通の人が外から見極めるのは困難を極めます。
学校説明会や体験入学に参加しても、学校はいいことしか言いませんしね。
だから、これからは完全中高一貫でない私立中学は選択肢から省いた方が無難かもしれません。
いい学校もあるにはありますが、それを判断する基準がないのです。

中堅レベルの私立中学校には、このように学校選びが難しいという弱点があります。
小学校の勉強がかなり出来るのであれば、おススメの選択肢があります。
特待生で入学してしまうという方法です。
これなら学費は公立と同じくらいですし、行くメリットもあるかなと思います。
特待生というと、特別優秀な成績をイメージされる方は多いのですが、そんなことはありません。
意外に門戸は広く開かれています。
こうした中学校は優秀な生徒ならお金を払ってでも来て欲しいのです。
学校の成績でほとんど「優」が付くような子供なら、一度塾の先生に相談してみてください。
そうでない場合・・。
中学校選びは少しギャンブルになってしまいます。
入学してみて結果的に良かったという学校はあるとたくさんあるとは思いますが、はずれもたくさんあります。
中堅レベルの私立中学は地域の公立中学校の評判が悪い場合の緊急避難として考えておくくらいでいいのではないかというのが、僕の基本的なスタンスです。



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