大企業への就職が有利な理由 [就職]


学校の選び方について書いてきました。
中学受験や高校受験はチャレンジしてもいいと思います。
でも、中途半端な背伸びなら、止めたほうがいいです。
周囲のレベルが高い高校に行って、苦労することになるのは自分自身なのですから。
何度も書いてきましたが、入試の難易度と大学の合格実績にはズレがあります。
(中学卒業時点で)いい成績の生徒が集まるので、入学試験が難しい高校になればなるほど、いい実績になる傾向はありますが、入試が難しいからいい高校だというわけではないのです。
多くの子供や保護者は入り口の難易度から、高校の良し悪しの評価をしています。
塾などで難易度順に高校を並べられると、どうしてもそういった基準になってしまうのでしょう。
しかし、高校の質は出口で問われるべきなのです。
大学合格実績という漠然としたデータが示されるのみでは、なかなかその判断が出来ません。
判断が出来ないから、入り口のレベルで高校を評価してしまう・・これが実態です。
そこで、合格実績をもとに高校のレベルを判断するための基準を紹介させていただきました。
重要なので、再度、確認させていただきます。

【大学合格実績による高校のグループ分け】
S:東大、京大合格者が20~30人に一人程度、国公立大学合格者が25%以上
A:東大、京大合格者が150人に一人程度、国公立大学に10%以上
B:国公立大学に数人、有名私立大学に10%以上
C:国公立大学、有名私立大学への合格者が数人

高校卒業後の進路が、漠然としか描けていない場合は、まずこの表を参照してください。
別の分け方、細かい分け方、色々あると思いますが、私はこの方法が一番簡単で、なおかつ高校の実態をある程度、正確に表すと考えています。
高校3年生の卒業時に全国模試を行なって、その偏差値をもとにしたランキング表があれば一番良いのですが、それは不可能なので、このように分けています。
入り口のレベルに比較して、出口のレベルが高いほどお得な高校です。
子供の卒業後の希望する進路に合わせて選ぶべきですが、基本的にはSもしくはAの進学実績の学校でないと、大学受験に苦労することは肝に銘じておいてください。

少しお話を脱線させます。
一流大学を勧めてきた理由の一つに、大企業への内定率が高いということがあります。
大企業に就職することがいい事なのかという点については述べていませんでした。
いい事かどうかは分かりませんが、結論から申し上げると得です。
大企業に就職するためのチャンスは基本的に新卒のみです。
例えるなら、一生に一度しか乗る機会のない列車です。
その列車に乗り遅れてしまうと、次はありません。
だいたい、列車はどれも超満員なのです。
列車も超満員なら、それを駅で待つ乗車希望者も超満員です。
次の駅も、そのまた次の駅も乗車希望者で溢れています。
これが就職前線の実態です。
雀の涙程度の中途採用はありますが、余程優秀な人材でなければ、採用はされません。
大学受験のときと同じ原則がここに適用されます。
すなわち、後々の選択肢は多い方がいいということです。
大企業から中小企業への転職は容易ですが、その逆は困難を極めます。
中小企業よりも大企業の方が採用にお金と時間をかけています。
採用するに当たってはずれを引く可能性が低くなるのです。
大企業がすでにフィルターに通してくれたわけですから。
でも、一番の理由はそこではありません。
大企業の持つノウハウや人脈は多くの中小企業にとって垂涎の的なのです。
本人の資質はあまり関係ありません。
本人がそこで得たであろうものに興味があるのです。

とりあえず就職した先が大企業か、中小企業か・・
これが本人の将来を大きく左右してしまいます。
大企業を選ぶほうが選択肢が多いのは言うまでもありません。
ベンチャー企業や中小企業に新卒が無意味に飛び込むのはもったいないです。
本当にそうした仕事に就きたいのであれば、大企業で経験を積んでからでも遅くはありません。
将来が明確に描けない場合は、自分の付加価値を高めておくというのが、基本戦略です。
一流大学、大企業・・それは人生の付加価値に過ぎません。
付加価値に過ぎませんが、自分の将来がどうなるか分からない不安定な期間は、ないよりはあった方がいいものです。
単純にその後の人生で有利になるからです。
・・・

これまでのお話は現実的な側面から見た人生戦略です。
偏差値教育の成れの果てである大学受験制度。
20歳そこそこの大学生が全員同じような格好をして駆け回る就職活動。
敗者復活の機会を与えない大企業・・。
本音では、どれもバカバカしいと思っています。
一流大学に行きなさい。
こんな記事を読んで不愉快になられた方もいるかもしれません。
でも、これが日本の現実である以上、それを語らないのは嘘になります。
バカバカしいとは思いながらも、あえて現実的な側面からお話してきました。
しかし、こんな狂った環境に振り回されずに生きる方法がたった一つだけあるのです。

それを次回お話したいと思います。

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