一流と呼ばれる大学に行かせましょう [学校の選び方]



さて、大学選びについてのお話を続けます。
早く高校や中学選びについてお話したいのですが、大学についてお話しなければ、高校についてのお話が出来ません。
進路というのは、将来から逆算して考えるべきものだからです。

特に決まった進路がなければ、大学はブランドで選ぶべきです。
先日、お話した通りです。
これは多くの人が誤解しているポイントなので、今日も内容を続けます。
特に日本を代表する大企業に行きたいのであれば、一流大学に行ってください。
なぜか?
大企業の人事担当者の身になって考えれば、すぐに分かります。
大企業の人事部というのは一般的に年配の方が多いです。新入社員が入社して、人事部にいきなり配属ということはあまりありません。他部署で経験を積んでから、人事部に異動される方が多いです。
年齢で言えば、30代~50代くらいが中心でしょうか?ほとんどの方が結婚されていて、お子様がいて・・という家族構成が予想されます。
人事部というのは職務の性質上、会社にとって信頼のおける人間が配属されます。
信頼のおける人間とは辞めない人間です。
会社の秘密を丸抱えにして退職されたら、困りますからね。
客観的に考えて、こういう人が大冒険をするとは思えません。
例えば、ある担当者が積極的に採用を勧めてきたが、結果的には、あまり良くない人材だったと言える学生がいたとします。
それが一流大学から採用した学生であれば、周りの人間からも仕方がなかったと思ってもらえるかもしれません。しかし、それが無名の大学から採用した人材だったとします。
人事担当者の採用ミスという烙印を押されてしまいます。
大企業の保守的な部署の担当者がこんな冒険をするでしょうか?
先鋭的ないくつかの企業ではありえるかもしれません。
しかし、大半の日本の大企業からは、あまり変わる気配を感じないです。
この傾向はまだまだ続くでしょうね。
少なくとも学歴神話は依然として日本人の心に残っていますから。
事実、学歴社会は崩壊したと言われながら、私立中学校の進学率は上がり続けています。
日本人は昔から権威やブランドに弱いのです(そしてそれを否定します)。

「一流大学はいい!」
このように、断言出来る人が少ないのには理由があります。

まずは、塾や学校の先生の立場から・・
・生徒が落ちてしまったときのフォローが面倒臭い
※入試に落ちると自分の気分が悪い、あるいは保護者からのクレームが出るという理由から、安全圏の学校ばかりを勧める不届きな先生がいます。
・人間性を重視していない嫌な人というイメージを与えてしまう
・あまり大学のことを知らないと思われてしまう
・偏差値の低い大学から生徒募集の熱烈なオファーが来ている
・自分の学校や塾の進学実績が、それを証明していない

親の立場から・・
・子供に古い考え方だと否定される
・親の都合を押し付けているような印象を与えてしまう
・子供には自由に進路を選んでもらいたい
・浪人することになったら困る(早く安心したい)
・塾や予備校、受験料などお金がかかる

学歴不問をPRする大企業の採用担当者の立場から・・
・会社にいい印象を持ってもらえる
・宣伝のためになるべく多くの学生を集めたい

大学生の立場から・・
・大学全体の質が低下しているので、どこも一緒のような気がしている
・謙虚だから言わない
・一流大学に落ちた言い訳をしている

高校生の立場から・・
・現実をあまり良く理解していない
・友達だけいい大学に行くのは何となく不安なので、足を引っ張る

このように、それぞれの言い分でごまかされてしまうのです。
現実を大人がはっきりと子供に伝えないのは罪だと考えています。
後で、チャンスをふいにしたと悔しがるのは子供達なのですから。

「大学名よりも自分のしたい事が大切」
たしかに耳障りのいい言葉ですが、あまり現実的ではありません。
誤解していただきたくないのは、「一流大学の人間=人間的に優れている」、「そうでない人間=劣っている」ではないという点です。
そういうことを言っているわけではありません。
そのように論理が飛躍する人間がいるから、話がややこしくなるのです。
私が言いたいのは、
・一流大学に行った方が大企業の就職に有利(=その後の人生の選択肢を多く残せる)
・受験という機会を通じて人間的に成長出来る(たとえ失敗しても)
という2点であって、
それならば、
「将来のビジョンが決まっていない高校生なら、一流大学を目指すべき」
ということです。
単純な論理ですが、様々な周りからの雑音が親や子供を混乱させています。
一流大学に落ちてしまったら・・?
大丈夫です。
その分、その後の人生で頑張れば良いのです。
一流大学は人生に用意されたチャンスの一つに過ぎません。
変な理由をつけて、それを素通りするなというだけのことです。

二日続けて、一流大学に行くメリットを伝えてきました。
ここでようやく、将来の夢が決まっていない子供の高校選びの基準を明確に示せました。
一流大学にいけるかどうか?です。

次回はその観点からお話を進めます。


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