模試結果分析(総合編) [模試結果分析]

10月9日

こんにちは。
ほとんどの塾では学力テストなるものを行っているはずです。
模試結果が返却されると、順位やら偏差値やらよくわからない数字が並んだデータが返ってきます。
この模試結果表は塾としてはものすごく重宝するのですが、保護者の方々にはあまり人気がないようです。
その理由はやはり見方がよくわからないからだと思うんですね。
これを丁寧に説明させていただくと、とても喜ばれます。

模試結果には見方があるのです。
ただ眺めているだけでは効果は見込めません。
しっかりとその数字を見れば、その生徒に何が足りないのかがすぐに分かります。
慣れてくればデータだけで、その子供のおおよその性格や生活習慣まで予想出来てしまうほどです。
しかし、塾長や教室長と呼ばれる方々ですら、その本当の分析の仕方を知らなかったりします。
「えぇと・・方程式の文章題が弱いから、そこを鍛えなくちゃいけないな」とか
「○○高校に合格するためにあと4偏差値を上げよう」とか
要するに、見れば分かるというレベルの分析しか出来ない方が数多くいます。
これでは素人と変わりません。
実は、正しい分析方法を学べば、かなり正確にわが子の現状を把握できます。
先にあげたような意見しか言えない塾長のいる塾に行く必要はないわけです。

模試結果が返却されるとまず何に目を通すべきかと言えば、偏差値です。
学校のテストで得点という感覚に慣れているので、まず得点を見てしまいますが、偏差値から見る癖をつけて一日も早く偏差値という数字に慣れてください。
なぜ偏差値が重要なのかと言うと、相対的な評価だからです。
日本の入試において絶対的な基準で合否を決めている学校は基本的にはありません。
学校には定員があるからです。
要するに「よーいドン!」でマラソンを走って、1時間以内は全員合格とはならないのです。
そうすると、全員が1時間以内なら全員合格になりますから・・。
先に来た100人までのように、基準を学校規模に応じて、設けておられるわけですね。
そうした意味では得点は無意味とも言えます。
たとえ99点でも他の全員が満点なら不合格だからです。

まず偏差値で次に得点です。
得点は何の感情も挟まずに確認し、次に何を見るのかと言えば、得点と偏差値の相関表です。
今回のテストはこれだけの点数を取れば偏差値はこれだけでしたという表で、多くの場合、各科目毎の偏差値が書いてある横くらいに表があると思います。
この表が大切なんですね。

自分の目標偏差値がどれだけなのか?をまず設定してください。
偏差値を大きくわけると、「70→最高レベル、60→得意レベル、50→標準レベル、40→苦手レベル、30→何も分かっていないレベル(一般的な模試の場合)」です。その科目でどうなりたいのか?が明確でなければ目標は立てられません。具体的な志望校があるのであれば、その偏差値が目標です。
例えば、数学は得意になりたいから、偏差値60、他の科目は標準レベルを超えるために偏差値50・・といったように具体的な目標を設定するのです。
その目標に基づいて、先の相関表を確認します。
今回の数学の得点が55点で、偏差値60の下に75点という数字があったとすれば、偏差値を60にするためにはあと20点必要だったということになります。
(現物を見ながらでないとご理解いただきにくいかもしれません、すいません。お手元に模試結果があれば、ぜひ参照してみていただければと思いますが・・)

あと20点という差分の数字を出してから、下の単元毎の正答率に着目します。
あと20点取るためには何が出来たのか?をそれを見ながら考えていくわけです。

今日は、模試結果分析についてお話させていただきました。

もちろんここまでは、基本の基本の基本です。
これを大前提にして次回から各科目毎の模試分析の仕方を紹介させていただきます。
このノウハウを覚えれば、それだけで塾長になりすまして学習相談が出来るようになります。
しかも簡単です。そして楽しい。

それではまた来週。どうぞお楽しみに。




nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 2

コメント 0

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。